「それって、二股ってこと？」
由佳里さんは驚きの顔で尋ねる。
「まあ…」
本人たちからは半ば認められてはいるが、世間的には違うことは分かっている。

しかし、由佳里さんの表情は変わらない。
「一馬くんは、2人から愛されてるんだよね？」
「まあ、そうですけど…」
「それなら、素晴らしいことじゃない。何も気にすることはないと思うよ」
「そ、そうですか…？」

「男も女も、経験することで成長するの」
「まあ…」
「一馬くんが逞しくなったのも、そのせいかな」
「そうですかね…？」

由佳里さんは、少し瞳を潤ませ、さらに言う。
「…真帆ちゃんと、もう一人の彼女さんには、内緒にして…しない？」
「えっ？」
「…ついこの前、ふられて、寂しかったの…」

ネイルアートの施された赤い爪が、一馬のトランクスの頂きをすーとなぞる。

「ゆ、由佳里さん・・・・だ、だめです・・」
一馬は抵抗の言葉を発しはしたものの、その場から離れることはできなかった。
それどころか組んだ足を解き、その昂りを触ってくれと言わんばかりに腰を浮かせた。

「ふふっ・・悪い子ね。我慢できないの？」
由佳里さんはベットりと濡れたトランクスをそっと捲り上げる。


捲り上げられたトランクスから分身が飛び出すように現れる。
「ココも、逞しくなったんだね」
微笑みながら由佳里さんは指先でモノを触る。
「っ…！」
その手触りは絶妙過ぎて、思わず身震いしてしまう。
「ふふ、ヌルヌルしてきた…」
由佳里さんは楽しそうに僕の分身を弄ぶ。

カリ高をなぞらると、それだけで身体がビクッと爆ぜ、先走り液がドッと垂れ落ちた。
「ふふ・・溜まってたの？」
爪は脈道に添って裏筋を降りていき、双つの玉を吟味するかのように、交互に揺らした…

「だ………駄目だ！！やっぱり駄目！！」
一馬はその手を思いっきり振り払った…

「一馬くん？」
「ごめんなさい、由佳里さん…
でも僕は…真帆とミキさんを裏切ることは出来ないんだ…」

「そう…
そうよね…大切な人なんだものね…悲しませる訳にはいかないはよね…」
由佳里さんは沈んだ声で肩を落とした。

（由佳里さんゴメン…）
一馬はどうにかしてさんを元気づけたいと思った。

（よし！）
意を決した一馬はその場に立上がり、トレーナー、靴下と続けざまに脱ぎ捨て、全裸になった。
「由佳里さん、僕の身体見てモヤモヤを解消してください。
僕、今から1人でヤリますから・・」