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彼女はレースクイーン
官能リレー小説 - 年上

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彼女はレースクイーン 8


「香さん。ただいま」
惜しくも表彰台を逃したものの、哲の表情は明るく、
「ねえ、哲。そろそろ香って呼び捨てでも良いと思うけど」
「そうですか?僕としては呼び捨てにするのはちょっと・・・」

レースでは常に冷静そのものである哲も香の前では子供のような笑顔を見せ、
「もうしょうがないわね。哲君は」

香が哲の頭をクシャクシャと撫でる。
「こんなに可愛いのにレースではカッコいいんだよなぁ」
「香さん…」
「いいもの見せてあげようか?」
「なんですか」
香が取り出したのは一冊の雑誌。
そのページの中に、哲の顔写真がでかでかと載ったものがある。

「日本からやってきた期待の新星、サトシ・イノガワだって」
「…なんだか恥ずかしいな」

そのとき、哲の携帯が鳴る。
「誰だろ…あっ、智恵子さんだ」
「えっ、どうしたんだろ」
井上智恵子。
日本のレースのときから哲のマネージャーを勤めていた、よきお姉さんのような人物だ。


香は智恵子との電話にやきもきしてしまうが、

「詳しい事は3日後に話すって言っていたけど、香さんとも久々に話したいってさ」
「そ、そうなの」

3日後、智恵子の泊まっている部屋にやって来ると、
「お久し振りです」
「哲君も香も元気そうね」
智恵子の夫の親族が主催する小さなレースに出て欲しいと誘われ、
「規模の大小に拘るつもりは無いですよ」

哲が少し席を外すと智恵子が香の服を脱がし、
「香。今でもレースクイーンとして通用するわよ」
「智恵子こそ」
智恵子は香や緑とは同級生でレースクイーンになったのもほぼ同じ頃なのだが、
「あなた達と違ってレースクイーンはあくまで通過点だったのよ」

一方、哲は智恵子の夫とばったり出くわし、
「僕と同い年だったなんて」
「実は智恵子に急に呼び出されて・・・・」

「今回の話、いきなりで」
「いえ、智恵子さんからの頼みだから、断れませんよ」
「ありがとうございます」

哲は智恵子の夫を見送る。
「智恵子さん、結婚してたんだな」

「あら、哲くん久しぶりね」
「緑さん!」


「哲君、どうしてここに・・・」
哲が事情を説明すると、
「智恵子は夫の身内に好かれているってのは聞いていたけど」
「じゃあ、これで失礼します」

哲が智恵子の部屋で戻ると、
「ち、智恵子に香さん恥ずかしいですよ」
智恵子の夫が服を脱がされており、
「哲君も来ていたのね」

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