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社長令嬢
官能リレー小説 - 年上

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社長令嬢 6

「入婿の旦那、おいたが過ぎないかい?奥さんとパコパコしたからって、中井家の権威が自分のものになったとおもっちゃいけないね」
「どうしてだ、京香を愛すればこそだ!」
「あたしだって、中井家のおかげでこの『サラーキア』を預かってるんだ。いきり立つだけの婿殿に頼まれたわけじゃない」
「分からず屋だな、何の権利があって乾杯の許可を出さない」
「船長の権限さ、フラフラのまま甲板に出られちゃ危ないじゃないか。一杯のつもりがボトル一本って事もある」
「どうすれば分かってくれるんだ!」
「見せてみな、男っぷりを」
 船長は椅子から立ち上がると、腰を両手に当てて言う。帽子は父親のお古でも服はちゃんと女性物で、タイトスカートとパンプスだ。
「は?何言ってる!」
「中井家にねじ込んだ棒で、あたしを楽しませてみなって…言ってんだよ」
「バカな!浮気なんかできるわけ無いだろ」
「船長が浮気じゃないと言ったら、浮気じゃないね。船員は全員あたしの味方だよ」
「まるで響子さ…」
「あたしは千尋さ」
 こんなにあっさり駆け引きに負けるような男が本当に婿なのかと訝しむが、年下の男が好物な千尋はみすみす逃すつもりはない。

いきなりハーフパンツを下着ごと脱がされ、
「大きさは合格圏内だが・・・」
「無茶な要求はしないから、アイスクリームみたいに舐めないでくれ。」

すると扉が開いて、
「きょ、京香・・・」

動揺する龍二だったが、
「千尋さん、船長だからって航海中にそんな事をされたら困りますよ。」
「もうしょうがないな。」

船長室を後にすると、
「千尋さんも一応、中井家の一員ですよ。」
「どういう事・・・」

千尋は京香の母、早織の弟である恭介の妻なのだが、
「まだ高校生だった恭介おじさんの子を妊娠した際は親戚を巻き込んだ揉め事になって・・・」
「そんな千尋さんがどうしてこの船の船長に・・・」
「私の両親が恭介おじさんと先代、つまり私の祖父との間を取り持った事もあって引き受けたみたいです。」
「船長が女性だったって、知らなかったんだ」
「私もよ。でも、もし男の人だったら、海に放り込まれてたかも」
「奥さんが美人だしな。嫉妬されたりして」
「奥さんじゃないわ、妻よ。中井家の女は家の奥にいるだけの存在じゃないの。
みんなグループ内での役割があるの。私は既婚者でも若いから、周りから試されてるの。
だから、私のことを思ってくれてるのなら…あんまり迷惑かけないで」
「分かったよ」
軽い冗談をいう龍二に対し、京香は中井家の女系ゆえの伝統を憮然とした表情で語った。
バツの悪い龍二は京香の側にいにくくなり、さりとて他のスタッフに話しかけようにも、
もし女性なら思わぬ誤解を招くので、好奇心も兼ねて男しかいないであろうエリアに向かう。
龍二はサラーキアの動力がディーゼルなのかガスタービンなのか気になっていたので、
機関室に入って暇なスタッフに説明でも受けようと思い、船内の階段を降りていく。

トレーニング室の近くを通り過ぎようとすると、
「千尋さんだな。隣にいるのは・・・」
「彼が私のおじの恭介さん、サラーキアの動力室の管理を担当しているの。」
「京香、どうして・・・」

京香が後ろにいるのに戸惑うが、
「龍二、このところ太ってきたわよね。」
「そんなにお腹を摘ままないでくれ。」
「次の目的地に着くまでに引き締めておかないと。」

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