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社長令嬢
官能リレー小説 - 年上

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社長令嬢 12


すると足音がして、
「も、もしかして父さんが戻ってきたのかも・・・」
「ほら早く亮子も龍二も服を着て。」

扉が開いて恭介と千尋が入ってくるのだが、
「亮子、サラーキアに来るなら来るって連絡しないか。」
「か、母さん、耳を引っ張らないで。」

亮子がサラーキアに来てから2、3日が経って、
「京香、腹の具合が悪いって・・・」
亮子が慎重に腹部に触れていくと、
「生理、ずっと来てないだろ。」
「・・・やった。」

念のために龍二達を連れて亮子が通っている大学の病院で診て貰うのだが、
性別はまだ分からないが双子だと診断されると、
龍二はあれだけやれば出来るだろうと思いつつも、
親になる事への不安が芽生えてくるが、
すると恭介がそっと龍二の手に肩を置いて、
「色々あると思うが、焦らないでいけば良い。」
「は、はい。」
外向けにはゆったりリゾートを楽しみながら愛を育んでると思わせつつ、龍二にタネがあるか中井家は試していた。
京香が孕んだことで、彼の中井家での役割の半分は果たしたようなものだった。独自の家訓を持つ女系の一族で子孫繁栄は重要な問題である。
「日本に戻ってきたことだし、京香の側にいてやれればと思います」
「世間の養子としては、それが正しいんだろうけど、中井家では事情が違う。代々お世話になってる学校や習い事の先生に挨拶しておかないと。子供のために」
恭介は龍二に中井家での父親の役割について聞かせる。中井家が門閥で有る以上、子供の進路もほぼ決まっており、ともすれば能力云々よりもレールに乗って成長することが求められる。
「ご挨拶って…」
「先生方もグループの一員で親戚といえば分かるかな」
「普通は妻の妊娠中に浮気は離婚モノですけどね」
「双子を孕ませた入婿なんてそうはいないから、牝狐共も楽しみにしてるんじゃないかな。よい関係が築ければ、しいては子供も得をする。父親の仕事と思って頑張らないと」
龍二は子供のために年上の女性を抱く日々が続くと、ようやく理解した。

高校を2年で中退した龍二にとって習い事はまだしも、
今更学校へ通うというのは、拷問と同じようなもので、
「京香からはいじめに遭ったとしか聞いてないけど・・・」
「私が亮子を妊娠した際の事を思うと挨拶ぐらいはさせておかないと。」
「姉さんにも相談しとくか。」

龍二達が帰国すると早織達が出迎えにやって来るが、
事前に恭介から連絡を受けているので、
憂鬱な表情をしている龍二をほぼ無視するかのような振る舞いをしつつ、
早織は娘のお腹に触れながら、
「男であれ、女であれ無事に生まれてきてね。」

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