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うちのクラスの【千年さん】
官能リレー小説 - 学園物

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うちのクラスの【千年さん】 47

「何て言うか、想像以上ね」
「何がです?」
「里咲の状況よ。あんなに機嫌の良いのは久しぶりに見たわ」

僕と未羽ちゃんは昼休みに保健室にて美乃梨先生と駄弁っていた。

「本当にあからさまにご機嫌でしたね。クラス中で話題になってましたよ」
「昨日も電話で色々文句言ってる様で惚気を聞かされてる感じだったわ」
「流石は冬馬くんですね。最早里咲先生は冬馬くんに完全にハマって意のままでしょう」
「いや、何か僕ってかなりの悪者扱いされてない?」
「実際かなりの悪者でしょう。裏に真の黒幕がいるけど」
「そう言う美乃梨先生だって冬馬くんにハマってる側ですよね。今日は先生が冬馬くんに雌にされますか?」
「確かに里咲に刺激されてるから考えなくは無かったけど今日はちょっと用事があるのよね。週末にでもお願い出来るかしら?」
「すみませんが今週は冬馬くんを私の両親に会わせる事になってますので」
「そう、困ったわね。となると次の機会はいつになる事やら」
「学校がある日ならいつでも良いじゃないですか」
「いや、私にしろ里咲にしろ貴女にしろ、そう頻繁に此処を使えると思わないでよ」

そりゃそうだ。保健室は体調の優れない生徒が利用するスペースであって僕らが独占してアレコレしていい場所ではない。今は誰も来客がいないからいいけど誰がいつやってくるかわからない場所なのだ。

「まあその気になったら場所くらい提供するかも?」
「ふふ、先生のお宅訪問ですね!それとも、ドキドキのカーセッーー」

暴走気味の未羽ちゃんにビシッと喝を入れる。

「ううっ、痛い」
「そろそろ自重して下さいなお嬢さん。一応、世間体という物と貴女のイメージという物が有るんですよ」
「全くよ。今だに貴女に幻想を抱いている子達が不憫だわ。多分こんなにドスケベだったって発覚しても冬馬くんが調教して穢したと思われるでしょうね」
「寧ろ僕が振り回されて誘導されてる側ですよね」
「週末、この娘の御両親にお会いするみたいだけど大丈夫なの?世間一般とは別の意味で」
「色んな意味で頭が痛いですよ」

普通なら、警戒やら敵意やらで説教だの苦情だの嫌味だの下手すれば暴力とかを懸念するところだけどマジでどう出て来るか予測出来ない。下手すると問答無用で殴られた方がマシだった気分にさせられそうな気がする。

「大丈夫ですよ。冬馬くんなら両親も気に入ってくれる筈です」
「…………寧ろ嫌われた方が彼の為になりそうな気がするんだけど」

普通なら恋人の親に嫌われた方が良いと言われたら怒るところだけど、流石に美乃梨先生を責める事は出来ない。僕自身嫌な予感がするんだよ。一般の御挨拶とは別のベクトルでね。

「まあ、なるようにしかならないわね」

美乃梨先生には同情されてしまった。ホントに、ここまで来たら覚悟しないといけないんだろうな…

その後は何事も無く終わって放課後。
もはや当たり前のように未羽ちゃんと一緒の下校。
帰りも無事にいくかわからないのがつらいところ。

そして、未羽ちゃんのお家の近くまで来たところであった。

「未羽姉!」
「おっ、凪沙じゃーん。今帰りだったのね。グッドタイミング!」

中学の制服を着た女の子。
ああ、いつぞやの未羽ちゃんが言ってた妹さんだ。お姉さんにも負けない美少女じゃないか。

「未羽姉、その人が例の彼氏さん?」
「そう。亀山冬馬くんよ。冬馬くん、妹の凪沙よ。今後とも宜しく」
「どうも、亀山冬馬です。お姉さんにはお世話になってます」
「どうも、宜しくお願いします。お噂は予々伺ってます」
「噂?」
「恋人で旦那様で御主人様、だそうです」
「…………」
「とんでもない凶器で犯されて骨抜きにされたらしいですよ」
「あ、あの、何か物凄い語弊があるみたいだけど……」
「全ては未羽姉の主導だという事は聞き及んでいます。まあ未羽姉に大分苦労させられてるんだろうなあという事は承知してますよ。かなりの変人、変態ですから」
「人の事言えるの?」
「未羽姉よりはマシだって」

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