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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 97

「『限界突破』」
瞬間、その感覚が現実のものとなり細切れとなったファントム達が倒れて行く。
「ふむ、まぁこんなものかな」
そう呟くとかろうじてまだ息のあるファントムの頭を掴み瞳を覗き込んだ。
「こっちもね気づいているんだよ?『運命律の民の生き残り』。そんなとこで自宅警備員やってないで出てきたらどうだい」
そう吐き捨てるとファントムの頭を投げ潰した。

とある一室
「見つけたぞ…とうとう見つけた…!!」
部屋のなかでおびただしい数の糸を操りファントムを操作していた少年が狂喜を孕んだ笑みを浮かべた。
「ファントム自動操縦へ移行、簡易自立行動開始。『繰糸繰』、一族の怨敵を討ちに出る!!!」
画面の文字が変更されたのを確認し、ニヤリと笑うと同時に床に開いた穴に体を落とす。
「待ってろよ…必ず絶対確実に息の根を止めてやるよ…」
その言葉の後、辺りに笑い声が響いた。


数体のファントムを肉片に変え刀身についた体液を振り払う。
「さて、これくらいでおっけーね」
青年が呟く。
「次はっと…」
刀を鞘に収め次のファントムを探そうとした時だった、突如前方の空中に幾何学模様の陣が現れその中からローブとマフラーをつけた少年が降ってきた。
「〜♪虚数展開カタパルトを完成させていたとは、やるね〜あの男も」
とてもとても嬉しそうな表情を浮かべると同時に収めた刀を抜き放つ。
瞬間、激しい金属音が響き渡る。
少年のマフラーが生き物のように動き、青年に襲いかかったのだ。
「「ふっ」」
互いに一呼吸いれると刀とマフラーの乱撃が再会される。
互いに相手の急所のみを狙った一撃必殺の撃ち合い、それゆえに互いの太刀筋も似通いまるで殺陣を見ているような錯覚を覚える。
「チッ」
先に痺れを切らせたのは少年の方であったようで舌打ちをするとマフラーを腕に巻きつけた。
「『糸巻』」
少年のかけ声と共にマフラーがドリルのように回転し青年に襲いかかる。
その一撃を刀で受け止める。
「かかったな!」
瞬間マフラーがほどけ刀に巻きつく。
少年の次の行動に気づいたのか青年が刀から手を離し距離をとった。
「やるね、少年」
マフラーに取り込まれギシギシと音をたてる刀を見ながら青年が少年に言った。

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