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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 93

無制限に瘡蓋を剥がす感じだろうか、やがて苦痛の原因が身体から離れ、早い話が射精したのだろうと少女は理解した。
二人目が来るのはわかっている、さっさと済ませてくれという諦め加減。
今度は肛門、物理的に胃腸の激痛を引き起こす陵辱さえもボンヤリ受け入れていた。

いつの間にか事が済んでいたと気づいた少女は壁にもたれながら背後を盗み見る。
掛け合い漫才のような雑談を交わす二人、不思議と先程までの威圧感は全く感じられない、寧ろ滑稽だ。

…おち○○ん丸出しで…楽しそうだね…
…てぇかここ犯罪現場だよね?…

腰を痛めた老人の様な仕草で振り向いた少女に、二人が卑猥かつ暴力的に何か命じてきたが従う意志はなかった。

…ごめんね…もう怖くないんだ?…

入校手続きの際に護身用武器どうのと言われるまま、売店で購入した両刃剣は観光土産の如く自室に放置してあるが問題ない。

…そっか…こういうのが死んでいい人達なんだ…こういう時に使うんだ…

その両刃剣を強く意識しつつハーフコートの内側を探ると、転移能力で空間の歪むくすぐったさと共に軽く手首の軋む重みが伝わってきた。

「武器っ?」
「どこからっ?」

驚愕を露にした二人の男、近い方を狙って少女は剣を振りかぶり、体を崩しがちに打ち下ろす。
ズボンを絡ませながら反撃体制の遅れた男はKG9の弾倉部を砕かれ未使用弾をバラまいた。
オープンボルト故に弾倉の壊れた銃は空撃ち、そしてこぼれ弾に足を取られ転倒。

遅れて剣豪気取りがオットリ刀で応戦するが、半脱ぎズボンが絡んで腰の入らぬ一撃となる。
対して少女は下半身の痛みと剣の重みに少々振り回されてはいるが、皮肉にも下着を脱いだ自由な足まわりが優位となっていた。

そして凌辱への怒り、精神力サポートまでも上回る。
男の刀がヒン曲がって滑り落ちる、二撃目が指を飛ばす、逃げ出す背を尻を何かの作業の様に斬り刻む。
いい加減腕も疲れ、そいつから悲鳴すら聞こえなくなった頃、思い出した様にもう一人を探す。

そいつは腰を抜かしながらも罵声を張り上げ、壊れた弾倉を予備に替えようと努力していた。
待つ義理はない、容赦なく長剣を振り下ろす。

精神力を使い過ぎ、輝きの失せ始めたナマクラだけに、中々死なせては貰えないだろう。

そんな拷問からの解放は『死』あるのみ。

ここは香港国際学園、かつては魔神学生共の戦場跡。

今もなお人の姿をした者がヒトとは限らない。

天を貫き地を穿つ者のみが魔神にあらず。

人並みの生活を望む者さえ時として魔性と化す。


「またか…?」
学生寮への帰路の途中、擦れ違う緊急車両に独りごちた神樹天地。
慣れた他人事の様に、そんな言葉を溢せてしまう事実を恥じる自分こそ何様…。

『王様とか向いてると思う、きっと君なら優しい王様になれるよ。』

濡れ羽色の黒髪で頬を擽る長身の女、幻の様な美女が天地の首に腕を回して掻き抱いた。

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