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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 90

天地に圧し掛かるなり、舐める様に唇を重ね、割り込んだ舌先で歯茎を擽る。

「ん…む?」
漸く目を覚ます神樹天地…蛙の王子サマは乙女のキスで元に戻ると言うが、寧ろ『蛇に睨まれた蛙』であった。

「中等部二年B組『浅倉おろち』だ…初めまして、神樹天地くん?」
「え…えーと、やくざ屋さん?」

その潤んだ瞳と牝の体臭、ナニをせんと言わずもがな…。
「いっただっきまーす!」
「食べないでぇえええ?」
浅倉おろち、童貞喰いの始まりであった…。

数時間後、既に深夜。
さんざん絞り取られた神樹天地がシーツに包まり『もうオヨメに行けない』ポーズの傍ら…おろちは出前物をカップ酒で流し込み高鼾、中二娘の初Hとは思えぬ豪快さであった。

寧ろここまで来ると陵辱への怒りよりも、ある種の清々しさ…いや、自分を『男』に昇格させてくれた女性としての敬意すら讃え得るべきだと…天地は制服に袖を通しながらそう感じていた、その時。

「て…ん…ちィ…。」
「え…寝言?」

よもや一度(どころではなかったが)肌を重ねた仲で、寝言にまでその名を呼ばれようとは思わなんだ、頬どころか耳まで真っ赤に聞き耳を立てる。

「一発…ヤらせろ…。」
「この『極道兵器彼女』めぇえええ?」

泣き叫びながら組事務所から駆け出す天地を目撃した浅倉組子分らは『どんだけハードな事されたの?』と青褪めていたという…。

「てゆーか…ココは何処だ?」
見知らぬ町を彷徨う天地…無論、学園内の地理問題ではない、仮に解らなくとも能力者の方向感覚はプロの登山家並…問題は目の前に拡がる町の風景。
時はまさに世紀末アニメ的に淀んだ町角、腐敗とか自由とか暴力だとかの真っ只中…そこかしこでギャグ漫画並の勢いで死傷者をこさえる路上バトル…無数の露店に廃屋を不法占拠した如何わしい店舗、ブラックマーケットは勿論ヤミ医者に売春宿。
後の『男宿』に限らず、復興の遅れた旧学園跡地の数々が、こうしたスラムと化していた。

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