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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 88

「うむ!では諸君!『また会おう』!」
ラミとユンハ、スウェン、そして意味も分からずただ、手を振り見送る子供達を背に玄人はアクセルを強く踏んだ。
草原を抜け、街道に出るとさらに速度を上げる。通って来た道は振り返れても、再び戻ることはできない。
「まずは、ヴァチカンに行くか…」
玄人は自分の初作戦地を口に出すと、その唇にそっとなぞり、思い出す。
「ふふっ…ん〜〜♪ん〜♪…我輩の名は〜♪大阿門D玄人〜♪…玄武の血を引く〜♪誇り高き戦士〜♪………」



〜第五部完〜

…さてさて、彼を地獄の使者とするならば…
…此方は下界に降りた神の御子…ザンス…

−外伝第六部−神樹天地編『天地が喰らう』

…姉さん…姉さん…

…空き教室を(当然無断で)改装した、どこぞの不良グループの組事務所…謎の爆発(ファントム動乱)から間もない混乱期の学園には珍しくないアジト。
…軍用コンテナを寄せた上にマットレスを敷いただけの粗末なベッドに横たえられた、うわ言を繰り返す少年…。
「助けて…姉さん…。」

「てぇか『姐さん』またこんな餓鬼拾って来て?」

陸上なんとか隊だの5.56o弾などと記された別のコンテナに腰掛け、89式ライフルを磨く顎の割れた不良。
何故か名札にでっかく『A』と入っている。

「あぁ…恋なのね!『姐さん』の新たな恋!アタシには解るわよぅ?」
オネェ言葉で内股気味に悩ましく身もだえる不良の名札には『E子』。
傍ら名札に『D』と刻んだ陰気な痩せぎすが、倒れている少年の物らしき上着、無数の弾痕と刀創の残る学生服を調べながら眉をひそめた。
「…妙に仕立ての良い生地…明らかについ最近、バッジを張り替えた跡…。」

彼の目利にふむふむと頷き、気だるそうにフィリップモリスを一服つけるリーダー格…先ほどから『姐さん』と呼ばれていた、ワルの鏡の様な風格の少女。
「特別科の…天下りか…。」

そして白木の段ビラ担いだ『B』と、サラシにトカレフと匕首を挟んだ『C』。
「なぁ?俺ら本名なくね?」
「いんじゃね?子分A〜Eで?」

…軽くスルーして話を進めよう…。

形のよい丸顔に収まる、和人形の様に整ったパーツ配置、なおかつその柔和な目鼻立ちは育ちの良さをうかがわせた。
短くおかっぱ気味に切り揃えたサラサラの髪が、やや緑がかっているのは能力の波長によるものだろう。

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