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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 84

「誰だっ?私の部屋に入んなって言ってんだろぉが!」
男はメスを取り出すと扉へ投げ付ける。
寸分違わず、カッとドアノブの中心に突き刺さった。
扉は何もなかったかの様にゆっくりと開く。
「………ガキだと?俺の部下に未成年者はいないはずだが…」
「お前の部下なら旅に出た…あの世へなっ!」
玄人は自動拳銃で男の頭を打ち抜く。弾の軌道は確実に脳を捕えたが…
「…く……くく…私の能力は霊体化。生霊と化した私にあらゆる能力は無なる…」
男は揺らめき、地を滑る様に移動する。その動きは早く、また三次元方向へ進むとことができる。
「私の名前はフラナダ=リア=タルマ。能力はAAAランク…組織でも最高ランクの一人…お前の能力は…総合でB+…いやAか…BB……バカな能力が一定でないだと?………くかかかっ…例えそうだとしても私の能力よりは下だ!」
フラナダは玄人へ右腕を伸ばす。爪の先を揃えた、蛇の如き拳を玄人は躱し、いなし、反撃する。
しかし如何なる能力もフラナダには通用しなかった。
「かかかかっ!ゼロだ!お前が私に勝つことなどできんっ!ゼロ%だっ!」
フラナダの腕が玄人の右脇腹へと刺さる。
「がぁ……はっ…」
玄人は口から血を吐く。
「くかかか!終わりだなぁ…無謀にも私の研究を邪魔した報いだ!」
「ふっ…何が研究だ?ただの悪趣味な変態行為であろうっ!」
玄人は上着を脱ぐ。
「?何のつもりだ?」
「見てれば分かろう!」
玄人の影が大きくなる。




ビルの六階部分が丸ごと吹っ飛んだ。
「はぁ…はぁ…バカな……私が負けるとは……何なんだ……お前はぁ?……」
「なんなんだろうな?」
玄人はフラナダの胸に手を当て、能力を強奪した。
「はぁ…はぁ…バカめが……私が死ねば…組織はお前が死ぬまで…追い続ける……」
「だろうな。『我輩』が殺せば…」
「何?」
その時、下階から銃撃音が聞えた。
「…今度は……何だ?」
「葬送機関…お前達を倒したい組織であるよ。取引したのだ。」
「取引だと?」
「我輩の組織を売る変わりにお前達の組織を潰す。つまり我輩は世間的には潰れた組織の一兵以外の何者でもない。よってお前の組織に狙われることはない…」
「くそったれが…」
玄人は拳をフラナダの腹部へとぶち込んだ。フラナダは泡を吹き、白目を向いて倒れる。
一瞥すると玄人はユンハの元へと向かう。
「ヴゥ…」
涙目で見つめるユンハのボールギャグを外す。
「あ…あなたは?」
「我輩か?我輩の名は大阿門D玄人…」
「玄人…組織の能力兵士ね…ううん、なんでもいい…お願い…なんでもいいから…私をめちゃくちゃにして…」
(ふむ…ラミとは違うな…氣の流れがおかしい…あの男のせいか…)
玄人はちらっとフラナダを見る。そしてユンハの顎を優しく上げる。

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