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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 77

「………」
「っんだよ?」
「ふむ…やはり、血か。玄人、お前の父上は大阿門家の最高傑作と呼ばれていた。」
「最高傑作ねぇ…大それた名前だ。」
「ふははっ…確かにな。まぁ、理由は簡単であるかな。お前の能力はなんだ?」
「…流動だ。」
「そうである。だが通常の流動は精々、突風を起したり、水を弾丸に変える程度であるがな。しかしお前の父上の流動はワンランク上だった。」
「そう…なのか?」
「何だ、知らなかったのか?」
「ああ、親父は一度も戦場に連れてってくれなかったからな。」
「ふむ、奴も父親をしてたのだな…」
一人、物思いに更ける玄義。
「…で?」
「む?」
「俺を捜してたんだろ?用事はなんだよ?」
「そうであった。玄人、強くなりたいか?お前の祖父や父のように…」
「まぁ、な。そりゃ、俺も男に生まれたんだ。強くはなりたいさ。」
「ならば、お前に我輩の全てを教えてやろう。」
「あん?」
「全てだ。大阿門家に伝わる秘術の数々と仙術、呪術、能力強化…あらゆる術を教えてやる。」
願っても無い叔父の申し出に一瞬目を見開き、馬の小便の様に生温いビールのジョッキを倒しそうになる玄人であったが…間を置いて眉をしかめ、ポケットからポールモールを出すなり防水マッチで一服点け…むせる(未成年)。
「けほ…随分剛毅に…ウエ…気前良く出るじゃねえか叔父貴『ドノ』?何が狙いだ?」


「理由…か。それならばある。玄人、もしお前が後、半年も生きられず…尚かつ後世に伝えるべき術を持っていたとしたら…どうする?」
「そういうこと……うぅんっ…まぁ、在りがちだがな。うしっ!利害が一致してるし、俺としても乗りかかった船だ。教えを乞おう…」
「先に言った通り、我輩には時間が余り無い。通常ならば数年はかかるが…三ヶ月で全てを覚えてもらうぞ?」
「はっ!三ヶ月は長すぎんな!一ヶ月だっ!!」


二人はその日の内に某キ〇ギス共和国の山中に幕を張った。
玄人は上半身裸にカンフーパンツ。玄義は着流しという格好だ。
「ふむ…玄人。お前は天性の身体能力と身体強化。そして十歳とは思えぬ程の筋骨。基礎訓練は必要ないな。だが…」
玄義はブツブツと何か呟くとその両手が輝き出した。するとおもむろに両手を玄人の胸へと突っ込んだ。
「っ!!?」
「安心しろ。肉体には損傷はない。」
玄義が腕を上下に動かし、入れた時同様、勢い良く引き抜いた。
その手は真っ黒になっており、ヤニ臭かった。
「…まさか」
「うむ、お前の肺の不純物である。後、これからは一生禁煙だ。」

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