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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 74

新しい玩具を与えられた子供の様に、辺里影汰は歓喜の声を上げていた。
…ぎぃんっ!ばちばちばちっ!!…
雪菜の二刀が、影汰の銃剣が、烈しく斬り結び打ち合わせされる度…ラ〇トセイバーかビー〇サーベルの様な火花を起こす。
それなりの能力者たちが格闘や白兵を好む理由はここにある、常人離れした精神力が拳や直接手にした武器に共鳴…通販のバタフライナイフさえちょっとした魔法剣に化けるのだ。
「あーっ!!」
「上等だァアッ!辺里影犬ンンンッ!?バラして殺して並べて晒してやんよォオオオッ!!」
そう…
ここは香港国際学園
信俸するは己が剛力
未だ性と暴力の支配する時代が続いていた
光樹の知らない時代である…
…えーと雪菜ちゃん?影汰くん助けに来たんじゃなかったの?…
「うるせぇっ!!」
「あーっ!!」
…怒られた…

天の声に罵声を浴びせながら肉薄する二人。
「無駄無駄ァ!!」
ガードの甘い雪菜の足元を影汰が蹴り払うも、金色の残像を残しながらバックステップで避ける。
「あーっ!!」
続いて銃尾のアッパースイングから水平の斬撃、そして刺突。
「URYYYYィイっ!無駄無駄無駄無駄ァアアアっ!!」
時をも止まれと二刀の阿修羅。

敵のはらわたを食い千切らんばかり漆黒の闘志を燃やす影汰!
金色に輝く悪意のオーラ力に身を焦がす雪菜!
嗚呼!決して交わる事なきデュエリストの共鳴!!

刹那の交わりに互いの武器と拳をぶつけ合う。
時すらも超越する能力者同士の戦いの終局は後、三年後の未来…第二部の舞台である。

〜第四部完〜


〜第五部『大阿門D玄人』編〜


これは第二部の始まる五年前…
当時、玄人は十歳。普通の子供であれば学校に通い、親しい友達と遊んでいる年頃だ。だが…

(これで…潰した村も十七つ目…か。)
「この糞ガキ!」
火炎能力者の男が己の手から火の玉を玄人へと発する。
「甘いね…」
玄人は能力、流動により風の壁を生みだし防いだ。
そして腰の日本刀を閃かせる。
「がっ!……」
男の首が毬のように宙に舞った。
(終わりだな。俺が手に掛けたのも六万と八百二十三人…)
玄人は積み重なる屍の中に一人、立っていた。

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