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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 34

か弱い小羊の皮を被った狼なんてゴロゴロいる事を身をもって知ってる男達…二人の男達は勇ましくそう言うが、しかし所詮Dランクにも満たない身体強化しかない能力者の彼らには重すぎる相手だった…

雪菜の能力は『能力強化』…本人及び、触れた任意の相手の能力を上昇させる。
持続時間と能力上昇が大きければ大きい程、反動もまた大きいのだが…勿論、初めての能力発動で雪菜が自分の能力を把握してる筈も無く……今は、目の前の野良犬駆除に心の中は一杯だった。

おいなりクラッシュされた奴は内股でヒョコヒョコ逃走…。
残り二匹はニッケルメッキの中古54式を構える。
「こっちにゃ飛び道具があるんだ!!」
「ヤってやる!幾ら馬力があったって!!」
…ばんばんばんっ!!…
「無駄無駄無駄無駄ぁ!!」
スローモーションとまでは行かないが…音速弾が視認出来る!?

直撃コースのタマから無造作に身を反らす…それだけでいい。
相手からは…加速した雪菜の姿が歪み、タマがすり抜けてゆく様に見えているのであった…。

「馬鹿な!直撃の筈だろっ!?」
「マトリックス?!」

マト○ックス避けの後、驚愕する男達の目の前で雪菜は残像を残して消える。
正確に言うと消えた訳でなく、余りに雪菜の動きが早すぎて男達には確認不能だった訳なのだが…理由は兎も角、雪菜を見失いうろたえる。

その一人の男の背後…股の下から腕が伸びてきて、ギュムッとおいなりさんが握り潰される。
「うぎゃあぁぁっっ!!……タマがぁっ!…タマがぁーっ!!…」
ズボンに血を滲ませて、男はそのまま卒倒する。

「チ○カス臭せぇ粗○ン野郎がぁ…あたしの身体を語ろうなんざ……百万年早いっ!!」
雪菜にとってはどーでも男だし、どーでもいいブツにサイズ…だから光樹にはアッサリ転んだとも言えるが…
兎に角…再びおいなりさんに合掌……

指をパキパキ鳴らしながら、残った男を見詰めて薄く笑う。
「結構カイカンかも…」
だが、残った男も百戦錬磨の香港の学生…瞬時に実力差を感じ取った彼は、クルリと振り向いて脱兎の如く逃げ出したのだ。

「きょっ、今日の所は許してやらぁ!……今度は人集めて輪姦してやるぅ!…」
見事な捨て台詞を残して逃げるスピードは流石…
一瞬の内にその場から立ち去ってしまったのだ。


…そんな雪菜から逃げ出した男。
校舎の裏で荒い息を整えながら、その場に座り込む。
「畜生っ!…アイツ等がてんで役にたたねえからっ!」
置いて逃げた事は余所に置き、他人のせいにして毒づく男…
その頭上から、クスクスと笑い声が聞こえてきた。

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