香港国際学園〜外伝〜 33
雪菜は雑木林の方に引きずられてゆく…何をされるか…程度の知識はあった。
三人がかりで捻じ伏せられては身動き取れず、声を出そうにも喉に血ヘドがからんで咳込むような音しか出ない…。
…そっか…私、悪い子だから…地獄に堕ちたんだ?…
指一本動かせない程の衝撃が全身をさいなんでいた。
野良犬が雪菜を跨ぎ、いそいそと下を脱ぐ。いきり立ったそれは…皮のたるんだ竹輪の様な逸物、うっすら腐ったチーズの臭いが漂ってくる。
…くっさ…ちっせ〜ち〇こ…コイツ高校生だよね?…
嘲る様な表情で見上げる。
パァン!…
そんな雪菜の視線に、男の一人の容赦無い平手打ち。
頭がクラクラとして、頬や口腔に激しい痛み、鼻腔の奥にツンとした血の感触…
恐怖心を植え付ける最たる暴力…雪菜は恐怖を感じる事もなく、只呆然と男達を暫し見詰めていた。
暫くして沸き起こる苦痛と屈辱…
それが血管を通して全身に行き渡り、わさわさと蝕んでいくような感覚…
激しい嘔吐感に、臓腑まで吐き出しそうな感触…
全身が泡立つような感触と、脳髄の奥から溢れてくる何か……
只の少女が変貌しようとしている様を、まだ欲望に駆られた男達は気付いていなかった。
表情が消え、抵抗のなくなった事をいい事に、一人の男の手が雪菜のささやかな膨らみに伸びる。
「へへっ…まだ餓鬼の胸だけど、俺が揉みまくって大人にしてやるよ!」
下卑た笑いの男の手首を雪菜の細い手が掴む。
「うへっ、誘ってんかよ餓鬼のくせに……はっ?!…うおっ!……うぎゃあぁっ!!…」
メキメキッ…そんな音と共に男の手首が雪菜に握り潰され、雪菜は無表情に男をポイッと投げ捨てると、ユラリと立ち上がる。
立ち上がり様に無造作に脚を踏み出し、グシャリとのたうつ男の剥き出しの股間を踏みつぶす。
哀れ…おいなりさんに合掌……
「餓鬼の乳で悪かったわね……」
俯き加減でポツリと呟く雪菜…無表情かつ無感情なのが、抜群の美少女だけにえも知れぬ不気味さがあった。
身体中が光輝き、血走ったような真っ赤な瞳…静電気がまき起こったように髪の毛がフワリと浮いて揺れる。
「ちっ!…この餓鬼、スーパーサ○ヤ人かっ?!」
残った二人の男達がすぐに身構える辺り、香港国際学園たる所以である。
「ヤサイ人か何だか知らないが、リンチにレイプが香港の流儀だぜっ!…おいなりさんのカタキ、やっちまうぞっ!!」
「おうさ!、殺っちまって、犯っちまうぜ!」