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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 14

「じゃあ、死ね」
「……嫌だね。俺はこれでも、サイレントファントムの異名を取るんだ。プロの傭兵なら……やることやってから死なねぇとな!!!」
最後の気力を振り絞り、剣護は立ち上がり、刀を鞘に納めて、体を捻り力を溜める。
「風堂流斬術・居合いの型・一鬼閃光!!」
溜められた力を解放した瞬間、剣護の刀は信じられない速さで刹那へ向かう。
「くっ!?」
しかし、刹那は紙一重で刀をかわした。
「終わりだぁ!!っていねぇ!?……しまった!」
刹那が急いで振り向くと、剣護が指揮車へと走っている。
「居合いは囮か!」
「言っただろ?俺はプロの傭兵。やることやってから、だ!風堂流斬術・連撃の型・千華葬撃!!」
剣護の繰り出す、目にも止まらない連撃の前に指揮車はなす術もなく、中の人間ごとバラバラになった。
だが、そこで剣護は膝をつく。先程の刹那の蹴りで、肋が一、二本折れているのが解る。
「……ここまでか。理人のアホンダラ、十秒で来るみたいな事言ってた癖に………。化けて出てやる」
「それは御免被る」
「り、理人!おせぇ!………い、痛てぇ……」
「肋が折れてるのなら大声を出すな。遅れたのは謝罪する。瞳が撃った音がした後、銃声が聞こえなくなったから、大丈夫だと誤認してしまった」
そう言って、理人は剣護を立たせる。
「気をつけろ、野郎、かなりやるぜ」
「問題無い。すぐに終わらせるから、お前はそこで休んでいろ」
剣護を下がらせると、理人と刹那は向き合った。
「四年ぶり、ってとこか?狂戦士」
「三年と百五十二日ぶりだ」
「へっ、相変わらず、うす気味悪い奴だ」
「貴様こそ、相変わらず派手だな。少しは腕を上げたのか?」
「腕を上げたのか、だと?あぁ、てめぇに半殺しにされてから、俺様は世界中の戦場で死線をくぐってきた!」
「……そうか、ならばかかってこい」
「言われなくてもな!!」
刹那は刀を抜くと、先程見せたスピードで理人の後ろを取り、刀を振り降ろす。だが、理人は難無くそれをかわし、右手に握られていた拳銃の引き金を引いた。
しかし、刹那は頭を狙った弾丸を紙一重で避け、足払いをかけて理人を転ばす。
無防備になった理人の首に狙いをすますが、今度は理人の蹴りを顎に受け、刹那は数瞬、宙を舞った。
その隙を見逃す理人ではない。反動をつけて起き上がった理人は、サッカーのボレーシュートの如く、無防備な刹那の脇腹を蹴った。
そのまま刹那は人形の様に半壊したジープに突っ込んだのだった。

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