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香港国際学園〜外伝〜
官能リレー小説 - 学園物

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香港国際学園〜外伝〜 13

『理人、できたぁ?』
「あぁ、設置は完了した。あとは……」
無線で連絡を取り合う二人。まだ、辺りは戦闘前の静けさを保っている。
しかし、剣護からの連絡でその静寂は破られた。
『こちら剣護!!手だれが居やがる、見つかった!!……だぁ、クソッタレ!!指揮車に近付けねぇ!!援護くれぇ!!』
叫びに近い剣護からの援護要請に混じって銃声も聞こえる。
『ヤバッ!!理人、剣護が十人くらいに撃たれてる!!』
「……死んだか?」
『冗談じゃねぇ!!まだ死ねるかっつーんだよ!!さっさと援護に来い!!』
「……わかった。十秒持たせろ」
そう言って、理人は傍らに置いてあったM60を片手で持ち上げ、崖を文字通り、飛び降りた。


「なかなか、きばるじゃねぇか」
「こちとら、伊達に十一の時から戦場にいるわけじゃねぇ」
互いに間合いを空ける刹那と剣護。
「……モノは相談だが、ここで胴を泣き分かれにされるか、俺に後ろの指揮車をすんなり斬らせてくれるか、どっちがいい?」
「てめぇこそ、俺様に喰われるか、後腐れなく火葬されるか、選びな」
「いや、どっち選んでも俺死ぬじゃん」
「俺様もどっちも飲めないな、色々事情があっから」
「交渉……」
「決裂だな!」
叫ぶのと同時に、再び二人は間合いを詰めた。
ちなみに、さっき剣護を銃撃していた連中はすでに瞳の手にかかっている。
(へっ…この程度のガキなら問題ねぇ…)
「遠慮なく喰わせてもらうぜ!!」
言うが早いか、刹那は一気に剣護の間合いに踏み込む。とっさにガードを試みるが、既に刹那は背後に回り込んでいた。
「なっ…」
剣護はその異常なまでのスピードについていけなかった。
「ガキがいきがってんじゃねぇ!!」
「がっ…!」
刹那のハイキックは剣護を数十メートル後方へ吹っ飛ばした。
そして勝利を確信した刹那が悠然と近付いてくる。その間にも瞳がせめて足止めをしようとトリガーを引いていたが、刹那はそれをいとも容易くかわしまるであざ笑うかのようにゆっくりと、しかし確実に剣護に歩を進めていた。
(畜生…理人の野郎…どんだけ待たせる気だよ…)
動こうにも先程のダメージで身体が言うことを聞いてくれず、今は意識を保っているのが精一杯だ。その剣護の二、三歩手前で死刑執行人が立ち止まった。

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