普通の高校に女子限定クラスができた理由 96
恋は、光一の我慢など気にせず、のびのびとリズミカルに、心から楽しそうに動いていた。
恋の中で"これは不本意な快感じゃないんだ、自ら得た、二人の、快感なんだ"という確信が広がっていった。
「ああっ、ああっ、気持ち、イイっ」
初めて得る、セックスでの快感。
恋はそれに思いっきり浸っていた。
「紺野さん、っ」
「んあっ、あっ、あっあっ、いいよっ、きてっ」
光一が伸ばした手に、恋は指を絡めた。
ひときわ強い締め付けがやってきた。
「きてっ」の言葉に、光一は限界に達していた我慢を終えてもいいんだ、と自分に言い訳した。
「紺野さん、イく!」
光一は自らの液を、初めて、自分の下着やティッシュに向けてでなく、女性に向かって、吹き出した。
「あぁあ、あぁあああぁっ!!!」
恋が絶叫し、それまでリズミカルに動かしていた身体が、停止する。
光一から放たれた熱い塊を受け止め、恋も絶頂した。
彼女の身体はゆっくりと光一の下に崩れていく。
恋が初めて、幸せな気持ちで意識を手放した瞬間である。
奈津美と直樹は、何度も唇を合わせ、そして何度も舌を絡ませ合い、キスの感覚を確かめ合っていた。そのあと、奈津美は自ら上半身の衣服を外していき、腕を直樹の後ろに回した。
「あったかい…」
その感覚は、もちろん直樹の体にも広がっていった。
「柳井さん、ほんと、あったかいよ…」