普通の高校に女子限定クラスができた理由 87
「そ、それは…それとこれとは別でしょう…?」
「そうかな?愛ちゃんと小坂くん、すごく楽しそうに見えた」
奈津美は恋と光一、そして後ろで呆気にとられている礼と直樹を交互に見ながら軽く微笑んだ。
「なっちゃんは…」
「私?私はその後でもいい…みんな好きだよ。でも、小坂くんは愛ちゃんにあげるから、三宮くんかな…」
奈津美はそう言って、体育座りのまま直樹に近づいていった。
「ねえ、三宮君、私と、ヤりたい?」
「え、あの、ちょっと待って」
奈津美は真っ直ぐ直木の目を見る。
光一が一枚だけ穿いていたトランクスは、恋に脱がされていた。恋は、全裸となった光一にこう語りかけた。
「ねえ、まずは、どうしてほしい?私ね、強制的にやらされたことしか、ないんだ。だから、自分からどうしたらいいか、わかんない」
「そ、そんなこと言われても、俺だって」
光一も戸惑う。彼は童貞だからだ。
「君も男の子だったら、エッチな動画とか見るんでしょ」
「……」
「そういうので、女の人ってどういうことするのかなぁって」
光一はカチカチに硬くなりつつある下半身に目を向けた。
「ええと、例えば、それ、舐めてもらう、とか…」
「ああ、それは、やっぱり無理やりやった人と同じね」
恋は視線を外してそう言った。
「あ、ごめん、そんなつもりじゃ…」
「いいよ。私達、同意したんだから」
恋は光一に、ニコッと笑って見せた。
光一も、視線は合わせられなかったが少し気が楽になった感じがした。
「お互いに、好き、って思えるのが理想」
恋は光一に近づき、天井を向いて勃ちあがるモノを見ながら言う。
そしてためらいなくそれに手を伸ばした。
「なんか、ドキドキする」