普通の高校に女子限定クラスができた理由 37
「奥村先生、逃げたほうが、いいかもです」
恋がガラリと倉庫の扉を開けた。
「紺野さん!」
「紺野さん、どういうことだ?危険なら、なおさら、俺はいないと」
「私達は、もういいんです。連中に顔見られてるし、連中が何をしたいかも、ある程度、分かります。それ以上のことは、されないでしょう。でも、奥村先生、このままいたら、連中に何されるかわかりません」
「でも、そうしたら君たちが」
「私たちは大丈夫です。別に失うものなどありませんから」
「でも…」
それでも引き下がらない奥村を、恋とその後に続けてやってきた浦沢かすみと広橋優の2人が倉庫脇の小さな部屋に慌てて押し込み扉を閉める。
ほどなく、三人の男が、足音もたてずに現れた。
黒い服ではない、外の景色に溶け込むような自然な服だったが、泉も恋も誰だか分かった。
“覚悟は できているようだね”
一番前の男が、紙にペンでそう書いて一同に示した。
恋はかすみと優の方をちらりと見た。
2人も恋と視線を合わせた。
お互いを見て、小さく頷いた。
泉が男の前で跪いた。
真ん中に立っていた男-一番年配に見えた-が一歩進み、泉の前で自らズボンを脱いだ。
生徒3人は後ろで状況を見守る。
あの音は未だ響いていた。泉は額に汗を流して苦しそうにしている。
男はトランクスの窓から、飛び出す、という形容が近いくらいにはち切れそうに巨大化した自らのモノを取り出した。
泉は前に乗り出し、それの先端に舌を接する。