普通の高校に女子限定クラスができた理由 27
奈津美はどうしていいかわからず、無意識にその場から二、三歩後ずさった。
「誰か呼びに行こう、ったって、今度は通さないぞ」
さっき股間を蹴られた男が、奈津美に温度が伝わるくらいに奈津美のすぐ後ろに近づいた。
「ひっ」
奈津美が身体を強張らせる。
背後の男は両手を奈津美の肩に乗せた。
「や…やめてください…生徒にだけは、手を出さないで…」
男に抱えられ、今にも犯される手前の態勢で泉が請う。
「さて、どうしましょうかね」
「我慢ができるかどうかですな、色々とね」
泉を囲む男2人は不敵に微笑んだ。
泉の前にいる男は、速やかに下半身のチャックを開いて、すっかり準備ができた、奈津美にとっては想像もできなかったサイズのモノを取り出し、さらに泉に近づく。
奈津美の後ろの男は、引き続きがっしり奈津美の両肩を抑えている。奈津美には息遣いだけが伝わる。
「さあ、彼女にもしっかり見届けてもらいましょう」
目の前で男と泉が一つになる。
泉は男が押し入ってきた瞬間、甲高い悲鳴を上げた。しかしそれは決して、嫌がっているようには、奈津美には聞こえなかった。
泉は気持ちいい、と繰り返し叫んでいる。
「……っ、いや、っ」
奈津美は身を捩じらせた。
背後の男が奈津美の胸に手を伸ばしていたのだ。
奈津美は再び脚を後ろに蹴り上げる。
「同じ手は、食わない」
男は奈津美の胸に伸ばしたのと反対の手で奈津美の脚を止めた。その時、奈津美の肩は自由になった。奈津美は直ちに男の後ろのドアへ回り込んだが、鍵がかかっている。開けようとすると、すぐに再び男に手を抑えられる。