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普通の高校に女子限定クラスができた理由
官能リレー小説 - 学園物

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普通の高校に女子限定クラスができた理由 124

 ほどなく、優梨子は意識を取り戻し始める。
 「優梨子!」
 「水口さん、大丈夫?」
 「大丈夫…大井君、ありがとう…とっても、よかった…」
 優梨子は少しずつ起き上がって周りを見る。
 「澤田さんとかは?」
 「もう出た」
 優梨子は脱衣室の方を見てまだ人の気配があることを確認した。
 「ねえ…舞、由梨香、もし、呼びたい男子とかいたら、頼んで呼んでもらうと、いいかも…」

舞と由梨花は顔を見合わす。
そして一瞬考え込んだ後、優梨子に告げる。
「今はまだ…心の整理がつかない」
「それにここじゃ暑い。のぼせる」
「そう」

「僕も疲れた…いったん出よう」
雅人がゆっくり立ち上がり脱衣所の方に向かう。舞と由梨花は優梨子を支えながら雅人について行った。



 奥村雅人が立っている前に、教頭らの男子風呂に入っていた教員が「ご苦労」など言いながら通過していく。
 その少し後に、凛音など、彼らに奉仕することになってしまった生徒たちが続く。
 「大丈夫か」
 「ええ、つらいだけじゃ、ないです…」
 そう言って彼女らは足早に去るが、最後にエリカが
 「奥村先生、泉先生が、来てください、って」
 「ああ、伝言ありがとう」

 奥村はこの場を離れていいのか、とは思ったが、その問題はもう終わったことかもしれなかった。
 
 奥村はノックして男子風呂の脱衣室に入った。ここには誰もいない。
 さらに、浴室をノックする。
 「沼尻先生、おられるのですか?大丈夫ですか?」

「奥村先生」
中から紗理奈の声がした。彼女もまだ浴室の中にいたのだ。
「ああ、内田先生。沼尻先生は…」
「はい、いますよ」
泉が元気よく返事した。

「奥村先生、服を脱いで、入ってきてください」
「えっ」

 奥村は戸惑いながらも服を脱ぎ、曇りガラスの扉を開けた。
 中では泉と紗理奈が裸のまま立って奥村を迎えた。
 「沼尻先生…」
 「奥村先生、今日は、ありがとうございました」
 泉は頭を下げる。
 「いや、お礼言われるようなことは…」
 「奥村先生は、生徒を守ろうと、ずっとお風呂の外で立っていてくださいました。けっこう、我慢なさったでしょう…私たちで、お礼したいと思いまして」

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