スワッピング ハイスクール 57
「ほんとうにありがとう。そう言ってくれるのは、絵里子だけだよ」
恵太はその場で乗り出して、絵里子にキスした。
恵太も絵里子も自身の部屋で夕食は済ませているので、ここでは軽いものしか頼んでいない。なのですぐになくなってしまう。
成人ならここでアルコールでも出てくるのだろうが、20歳未満はアルコールは違法、ということは変わっていないのでそもそも校内でアルコールは手に入らない。
制度面をいうと、自動運転がこれほど発達しているのに自動車の運転免許は18歳以上でなくては取れない、ということも変わっておらず、彼らはこのあと車をどこかで借りて出かけることもできない。
「お風呂行こうか」
恵太は、絵里子を大浴場に誘った。
「…行こうか」
「うわあ、広い!」
大浴場は恵太も絵里子も入るのは初めてでその広さに驚く。
入り口には性行為禁止と貼り紙があったが、利用者はそんなのおかまいなしだ。
「話に聞いてたのと違うなぁ」
恵太は貼り紙のままの説明を聞いていたが、実際の様子を見て、実力不足と判断されたんだと察した。
とはいえ、今更引き返す訳にもいかないんで腹を決める。
浴場内には、複数でいる人も一人でいる人もいる。
「恵太、絵里子」
「研二じゃないか。どうしたんだ?一人で」
彼は大江研二。クラスメートだ。クラスメートで、ここにいることでもわかるように、クラス内に彼の妻もいる。
「ちょっと戻りづらくて。お前らこそどうしたんだ?」
「同じだよ俺も」
「私は恵太くんの付き添い」
二人がそう答えると「ふーん」といった感じで研二は隣に座る。
絵里子は研二がいるのもおかまいなしに、身体を泡立てると恵太の身体を洗い始める。
背中に胸を押し付けながら手で恵太のモノに細い指を絡める。
「絵里子、イイよ」
恵太はスケベ椅子にドッシリ腰をかけて、絵里子の奉仕を堪能する。
「なあ、恵太、この寮に来て『倦怠期対策』的なことを言われたけど、不安になったことはないか?」
「不安に?」
「このまま別れてしまうのではないか、とか…」
「まあまあ、研二君、ちょっと洗ってあげよう」
絵里子は、空いていた片手にボディーソープをつけて研二に触れる。
「絵里子がそんなこと言うキャラとは思わなかった」
恵太の言葉に
「寮に来て三週間、結構いろいろあったよぉ…あんっ…」