スワッピング ハイスクール 56
それでも、寮に入ってからは、同じ部屋の先輩方と過ごしても、他の部屋に遊びに行くことは、今までなかった。
禁止されていることではなかったが、なんとなく一線を越えることのように恵太は感じていた。
なにより、それは美香から一歩離れ始めることを意味するような気がしていた。
それでも、恵太は敢えてそう言ってみた。
「いいの?」
「うん…」
「……美香さんを誘ってきたら?」
「美香は予定あるみたいだし、絵里子との時間が欲しいんだ」
「わかったわ」
この先どうなるかは分からないが、今のような感情が続くのは良くない…
とにかく変わろうと恵太は決心する。
その頃美香は…
クラスメイトの男子二人に誘われてエッチの真っ最中だった。
「美香ちゃんスゴいエッチになってるよね」
「ホントにヤるたびにエロくなってるよ」
「この学校に入ってから色んなエッチして、エッチが楽しくなっちゃったの」
四つん這いの状態で後ろから突かれながら美香はそう答える。
そして、午後の授業も終わり、夕食の時間になった。
恵太は、校内では美香と話す機会はなかった。
「美香、俺、このあとちょっと出かけてくる」
「わかった」
そのあと、美香は剛との会話に戻った。いつ帰ってくるのか、とかどこに出かけてくるのか、などは、聞かなかった。
このときまでは、恵太はちょっと出かけて一回絵里子とやって帰ってくるつもりだったが、もう、今晩は絵里子と一晩過ごしてもいいかな、と思うようになっていた。
絵里子の部屋に行くと、真琴が連れ込んだ男とエッチの真っ最中だった。
「ゴメンね。先輩あんな状態だから場所を変えましょ」
「そうだね」
今夜部屋に戻る気のない恵太は一先ず、絵里子を食事誘った。
寮の食堂は、利用者が少ないがそれなりに繁盛している。食券をおばちゃんに渡して料理をもらうと、個室の席に向かって行った。
「俺、自信がないんだよな…美香がエッチなっていくのを感じて、俺に今の美香を満足させられるのか不安なんだと思うんだ」
食事をしながら恵太は絵里子に相談する。
「恵太くんは、女子の中では人気あるんだよ?もっと自信持って大丈夫なんだから。私も恵太くんとのセックスのおかげでエッチ好きになれたんだから。私はテクニシャンな人とするより恵太くんみたいにがむしゃらなエッチをしてくれる人の方が好きだし」
最初は地味子という印象の絵里子だったが、少し垢抜けて、最近は色気の様なものを感じさせるようになってきた。それは、恵太とのセックスで
自分が女であることを意識し始めたからである。
「確かに美香ちゃんはスゴいエッチに貪欲だから不安になるのもわからなくはないけど大丈夫だよ。恵太くんのエッチってうまく言えないけど他の男子と全然違うんだから」