スワッピング ハイスクール 1
20XX年
少子化が進んだ日本は結婚の制度が変わっていた。
「美香〜、速く」
「待って、アナタ」
学生服を着た男子が呼ぶと、セーラー服を着た女子が小さな子供の手を引き小走りでやって来る。
彼等がこの物語の主役の鈴木一家御一行である。
鈴木恵太は12才の時に幼馴染の宮本美香を妊娠させて結婚した。
『妊娠』が結婚の条件になった今の日本では当たり前の学生夫婦である。
そして、今日から高校生になった鈴木夫妻は学校の寮へと向かっている最中であった。
寮に着くと寮長さんの案内で部屋を紹介される。
「いらっしゃ〜い」
この学校の寮は一年生から三年生までの三組の家族が3LDKの部屋で共同生活をする。
「おじゃまします」
恵太たちはそう言いながら頭をさげる。
「あらあら、ここは貴方たちの部屋なんだから、ただいまでいいのよ」
微笑みながら恵太たちを迎え入れたのは三年生の佐伯優子。
おっとりとした雰囲気の持ち主だ。
「さぁ、みんなリビングで待ってるわ」
「ママ、この人たちが鈴木さん?」
後ろから、子供の声がした。
「そう、あいさつなさい」
「佐伯レイナ、小学校2年生です」
その少女はピョコリとお辞儀をした…のだが、ここで特筆すべきは、そのレイナと名乗った少女は、パンツ一枚であったことだ。
「小2なんですか」
美香が優子先輩に尋ねた。
「そう。私がまだ小学生だった時に生まれた長女よ」
妊娠が結婚の条件である現在では精通、初潮を迎えると結婚出来る身体となる。
そのため、性教育の考え方が根本的に変わっていた。
「優子、彼等が一年生夫婦か?」
「ええ、アナタ」
リビングに入ると、筋肉ムキムキの大男が立ち上がる。
「俺は、佐伯剛。三年生で優子の旦那だ。困ったことがあったら何でも相談してくれ」
そう言うとソファーに腰をおろす。
「アタシは二年生の三田亜美でこっちが旦那の敬太。ヨロシクね〜」
次に自己紹介してくれた亜美さんはキャミソールとホットパンツといったラフな格好で発育の良すぎる身体に目のやり場に困ってしまう。
「よろしくな」
敬太さん言葉少なく手で挨拶をしてくれた。