スワッピング ハイスクール 54
多くの歴史遺産を見たあと、水上バスはさらに岸から離れ、一つの人工島に上陸しての観光の時間になった。
「360度、海!」
美香が歓声を上げた。
「たまきさん、あっちの方を見ませんか?」
剛が、たまきに声をかけて、どこかに行ってしまった。
恵太と美香は、一日以上ぶりに、二人になった。
「恵ちゃん…」
「美香、スゴい服だね」
美香は剛のコーディネートしたギャルっぽい服を今日も着ている。
「男の人に服を選んでもらったの初めてだから嬉しくって、周りの人たちのエッチな視線も慣れると気持ちイイの」
「そうなんだ…」
美香の言葉に恵太はそう答えることしかできなかった。
「恵ちゃんは私がこういう格好するのイヤ?」
「正直言うとイヤかも、でも美香が見られて興奮するっていうのを聞いて興奮してる自分もいるんだよね」
「恵ちゃんらしいね」
美香は笑ってしまう。
「美香がしたい格好をするとイイよ、俺は色んな格好の美香を見て色々感じるのも楽しいし」
「恵美が生まれてからオシャレとかあまり考える余裕が無かったけど、恵ちゃんも喜んでくれるならもっと色々やってみるね」
そんな話をしていると、たまきと剛が戻って来る。
「そろそろバスの時間みたいだから戻りましょう」
「今度、服買いに行こうか?」
バスに戻りながら、恵太は美香にそう言った。
「いいね」
水上バスは再び岸を目指し、川に入ったとアナウンスされた。
多くの橋をくぐり、最後に記念碑的なタワーの麓まで来て、そこで折り返していった。
「このタワーは、登れるんだって」
「今度、来ようね」
恵太と美香はそう約束する。
そしてまた、恵太とたまき、剛と美香のペアに分かれて帰路につく。
「二週間ぐらいで検査薬に反応出るみたいだから楽しみだな〜」
車中たまきは終始ご機嫌で、恵太もそんなたまきの様子に嬉しくなる。
一方、剛と美香は特急電車に乗っていた。
「美香もなかなか楽しんでたよな?」
「たまきさん見てたら、もっと色んなエッチできるようになりたいって思っちゃいました」
「そうか、恵太もまだまだ勉強不足だしこれからも俺が美香をスケベにしてやるからな」
「はい、剛さんのオチ◯ポで私もっとスケベになりたいです」
美香も、恵太のためという建前が徐々に希薄になってしまっていた。