スワッピング ハイスクール 147
目の前の杏奈も、名簿の三日目に書いてあった。
「委員長も、そうなの?」
「…もちろん」
杏奈は、ややうつむいてそう言った。
恵太のイメージでは、杏奈は淡々と役割をこなしていくだけで、積極的に誰かとセックスしている様子は想像しづらかった。
そして、恵太自身にとっても、名簿を見渡すと、杏奈始め、必ずしも積極的にセックスするのには気が進まないメンバーが含まれている。
「あの、クラスの女子全員相手にしなければいけないの?例えば・・・」
恵太は、名簿の中から数人の名前を挙げた。
それを見た杏奈は、恵太に言った。
「確かに子作りに積極的じゃあない子もいるけど、その子たちも含めてみんな、恵太君の子供を欲しいって言ってるの。だから協力してね」
それを聞いた美香と文香は、恵太に言った。
「恵くん、協力してあげたら?」
「そうだよ。恵太君のお陰で、あたしも妊娠出来たのだから。恵太君と美香さんのクラスメイトが、恵太君を求めて来ているのだから、協力してあげて」
恵太は、確かに、この状況で例えば誰かには協力して誰かにはしない、なんていうことをやったらかなりクラスで気まずいだろうと想像した。
それに、今朝急にクラスで「私も」「私も」のように言われたのは恵太にとって悪い気分ではなかった。
「うん、わかった、みんなが妊娠できるようがんばる」
それを聞いた杏奈は、恵太に抱き付いて来た。
「恵太くん、ありがとう」
それを見た美香と文香は、少し嫉妬をしていた。
「クラスの女子全員が、恵くんの子供を妊娠したいなんて・・・」
「この子の弟か妹が沢山出来るなんて・・・。それも同い年か、学年が一つ下に・・・」
「こうなったら私ももっと子供まなきゃ…ああ、でも女って不利…」
美香は、先日の機会に妊娠しているかどうかまだ分からない腹部を軽くさすった。
文香は、携帯端末を取り出して操作していた。
「美香さん、実は、行くかもしれない大学病院のホームページを見ていたんだけど、こんな研究もやってるんだって」
「え?」
美香は画面を覗き込んだ。
「早期の妊娠判定−>人工子宮へ−>排卵誘発剤、で月に複数回の妊娠?!…排卵誘発剤って、多胎妊娠も多いっていうんでしょう」
「そうそう。もし行って、訊けたら、どのくらい実用に近いのか、とか聞いてみようと思うんだ」
「うん、ぜひ、私も知りたい!」
美香はちょっと妄想していた。
複数卵による多胎妊娠の場合はそれぞれの父親が違うこともできる。
何人もの男と次々交わって、それぞれの子供を同時に身ごもる…
“そうなったら、恵ちゃん、どのくらい嫉妬してくれるかな…”
「恵太お兄さん、ほんとモテモテですね」
用を伝え終わった杏奈が帰った後、レイナが近づいてきた。