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学園の花婿―第二部―
官能リレー小説 - ハーレム

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学園の花婿―第二部― 2

「さあ、時間もありません。皆さん、部屋の入り口に部屋割りを張っていますので、部屋に行き、荷物を置いたら直ぐに戻って来て下さい」
生徒達は結局訳も分からないまま急ぎ部屋に行かされる。花園学園は一応お嬢様学校なので普段では絶対に有り得ないのだが、まるで教師達全員がどこぞの体育教師の様になっており、教師達は何かに憑れた様に、また何かに焦った様にしていた。


「一体何なのかしら、先生達はいつもと違うし。折角こんな綺麗な船に乗ったのだから、もっとゆっくり過ごしたいわね」
「ええ、そうね。でもそんな事も言ってる暇は無いわよ。早く行かないと怒られると思うわよ。今日の先生達、いつもと違ってかなり怖いから」
「そうね、行きましょうか」

それから生徒達は休憩も殆ど無いまま、料理、裁縫、礼儀作法、茶道、華道…… 今まで学園で学んできたもの全てを、一人一人細部までテストされた。


そして夜――
「皆さんお疲れさまでした。今から夕食ですが、今日の皆さんの夕食のメニューは皆さん自身で作った物が皆さんの夕食です。それとここに煮物がありますので、必ず食べて下さい。皆さんが作った煮物との違いを皆さん自身で感じ取り、明日からはこの味を出せる様にして下さい」
生徒達は勢い良く夕食を取り始める。
急に訳も分からず、どこかに連れていかれ精神的に参っている者もいる様だが、やはり食欲という欲望には勝てない様だ。
「このお煮付け、とても美味しいわね」
「そうね。まるで料亭の味ね」


こんな感じで夕食は進み、入浴を終え、再び集められる。
「今日から毎日皆さんにはレポートを書いて戴きます。今日行った実習を各項目ずつ、真剣に反省なり自己評価なりして下さい。それと自分なりで良いので、これから毎日の夕食に出される、今日の煮物の様な「見本」になる食事についての感想、自分なりの作り方も記入して下さい。皆さんにはこの実習中に、この味が出せるまでなって戴きます」
「はい」
生徒達は解散すると、各部屋に戻り、レポートを書き始める。
結果が思わしくなく落ち込む者、良い結果を出せて自己満足している者等様々おり、これにて生徒達の一日は終了した。

一方生徒達を解散させ、調理室に集まった教師達は――
「そんな濃い味付けを出して、良一様を殺すつもりですか!?」
「この料理には気持ちが伝わってきません。こんな料理を良一様にお出ししても、良一様のお口に入る前に、サラ様、マルス様達に捨てられますわ。そして、貴女は一生日の目を見る事が出来なくなりますわよ!」
普段の姿からは全く想像出来ない、鬼と化した千乃の姿があった。




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