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白鷺邸のメイド達
官能リレー小説 - ハーレム

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白鷺邸のメイド達 2



教会の端で男は呻き声を漏らす。全身を締め付ける束縛の糸。白鷺家ではあらゆる行為をメイドが行う。調理や家事だけでなく敵対する者に対する戦闘、そして拷問も。
「くそ・・・・」
今年四十半ばになる男は呻き声を吐き出しながら必死に束縛を解こうと暴れるが、糸で肉は切るどころか指先一本すらも動けなずに、目端に捉えた愛する妻を見守るしか出来ない。
「な、なにをするんですか!」
愛する妻が背中に娘を隠して叫ぶ。それに大してメイドは冷やかに返す。
「お前が言う台詞じゃないわね。それはこちらの台詞」
艶やかな銀髪と碧眼の瞳のメイドは男が子供の頃からいたメイドだ。あれから一切年を取るどころか、変化してないことに今更ながら異様なことに感じ、男は叫ぶ。
「逃げろっ、早く、逃げるんだッ!」
「旦那様は黙っていてください」
男を束縛するメイドの糸が男の喉に絡みつく。カハッと息が止まらない程度に束縛されて苦痛の悶えを起こした男を妻は心配した。
「あなた!」
「心配しなくてもいいわ、旦那様を殺すメイドがいると思うか? いや、実際はいるんだろうけど白鷺家のメイドには絶対にありえないから。むしろ心配するのはあなたの方よ」
銀髪のメイドが腰に差していた鞘から長大な刃金の剣を引き抜き、切っ先を妻へと向ける。
「泥棒猫が」
「っ!」
「・・・・かぁはっ・・・や、・・・めろぉ・・・・・」

「旦那様、無駄な抵抗はしないように。喉が傷つきますわ」
「・・・・こぉ、かっ・・・・・」
呼吸困難に意識が朦朧としてくるが、それでも男は手を伸ばし、銀髪のメイドは溜息を漏らしつつ、その腕を動かす。次の瞬間、生々しい音を立てて一つ『何か』が宙を飛び、地面を跳ねて、男の手元に落ちる。
トン。
呼吸をふさがれて意識朦朧とした男は一瞬それがわからなかった。
いや、わかりたくなかったというべきか。
昨日の夜まであれほど優しく温かく厳しく家族として笑い、妻として愛した彼女の首がなんでこんな所にあるんだ? なぜ、彼女の首から下はないんだ? なんで彼女は死んだように瞳孔が開いたままになっているんだ?

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