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MC勇者
官能リレー小説 - ハーレム

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MC勇者 9

蒼白い炎が伸び、まるで鞭や生きた蛇のように威嚇する。
「きゃあ!? 王様?」
「勇者」
とりあえず側にいたメイドの腰を掴んで、その柔らかな乳房に頬を当てながら、どうなるか、と楽しむ。
「私を舐めるなよ」
ヴィルの右手から炎の鞭が俺の首元へと走る。直線状で触れた布や木々が一瞬で蒼白い炎に包まれるのを見ながら直前に生まれた水泡に弾かれる。炎と水の反発で水蒸気が生まれる中、天井から降りる人影。
「大丈夫ですか、お館様」
「大丈夫大丈夫。さすがだな、水無月」
水遁を操る水無月にヴィルは舌打ちしながら左手の炎で側にあった壁を切り裂く。
鋼鉄製の壁があっさりと切断され、三階からの眺めが広がる。
「私たちの計画に乗らなかったこと、絶対に後悔するからな」
「いやー」
俺はメイドの胸元の柔らかさを堪能し、更にスカートの奥に潜む秘所を指先で弄びながら答える。
「戦場を知らない俺がいうのも何だけど出口が見えただけで油断するのは無ぇよな」

「疾っ!」

ヴィルの警戒は壁から向って中にいる俺たちに向っていた。
まさか、壁の外、二十メートル以上の高さがある外から攻撃が来るとは予想してなかったんだろう。
それでも咄嗟に右腕で正中線を守ったのも見事。ただ相手が普通より若干低かった為、下から跳ね上がってきた拳が脇腹に突き刺さる。更に床に亀裂を走らせる震脚。
「破ッ!」
衝撃に、一回りは違うヴィルの姿が吹き飛ばされ、ちょうど俺の横に壁に叩きつけられる。
「ぐっ!」
「ご苦労様、明恋。あとで御褒美をあげるからちゃんと部屋に来るんだよ」
ツインテールを揺らして頬を染める明恋に、俺も微笑みながら地面で荒い息を漏らすヴィルに近づく。
「・・・・・くそっ」
「駄目だなぁ」
必死に睨みつけるヴィルを、やせ細った野良猫を見るような気分で俺は見下ろす。ちなみに今回は彼女に落ち度は・・・無くはなかったが全てじゃない。
「なぜ失敗したかを考えてるだろ。教えてやろうか。俺がカンニングしたんだ」
「・・・・ぜぇ・・・ぜぇ、カンニング? な、なんだそれは?」
「あぁ、そりゃ意味が通じないか。簡単にいえば君の答えを知ってたんだよ。以前から」
「連れてきて」
俺の命令にメイド達は従い、廊下から一人の男を連れてくる。一見したらどこにでもいる男、しかしヴィルの目が丸くなる。
「そうか、既にカルアに尋問を・・・・」
「まだ答えは出てない。不知火」
「はい」
どう見ても男の口から漏れた女の声に今度こそヴィルは驚く。僅かな布切れを拭うとそこには妖艶なスタイルを誇る美女がいた。すぐにことを理解したヴィルが奥歯を噛み締める中、竹光は幼子に教えるように丁寧に説明する。

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