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MC勇者
官能リレー小説 - ハーレム

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MC勇者 8

俺は鼻を擦る。
「大丈夫か?」
「心配される必要はない。魔人」
ニッと笑うと縁広黒帽子を被った男装の赤毛の悪魔はふふふと笑う。横になるとかなりの長身、見事に灰色のスーツを着こなして一見したら男装の麗人。いや、それでも漂う女の色気を隠せないか。
「ヴィルヘルム・ヘキサ・・・と言ったかな」
「ああ、長かったらヴィルでもいい」
「それならヴィル。中々滑稽で面白い提案を持ってくるな」
ベットから立ち上がり、側にあったズボンを通しながらヴィルを見つめる。褐色肌に白い銀髪を三つ編みにした格好。黄色い瞳は魔族の証らしいんだが、それは初めてだから知らないとして、敵の居城でここまで堂々としていればかなりの胆力持ちだ。
「現魔王反対勢力に手を貸せとは、一体どういうことだ?」
「正確には現魔王ではなく現魔王の就任システムを変えたいのですよ」
「?」
「現魔王システムは人間と敵対してる。確かに敵対するのは悪くありません。戦わずに隷属することは奴隷になりさがるだけですから。しかし、だからといって人間を支配しようとする思考は不可能です。私たちは人間が侵入すれば抵抗する、しかし自分たちから進入しないと言うスタンスを取りたいのです」
「なるほど。敵対的支配領域の確保か」
ある意味、普通の国と同じように自分の国だけで満足する。侵略をかけてきたら戦うというスタンス。まぁそれが普通だろうが、竹光は鼻で笑う。

「無理。滑稽なのは面白いが滑稽すぎるのは夢空想ものだ。それでは手伝う気にはなれん」

ヴィルの目が丸くなる。
「なぜです」
「魔族も病んで来てるな。こういう思考を持つ者がいるとなれば付け込む隙は沢山ある。今度不知火を密偵させてみるか」
ヴィルの質問に答えず、とりあえず指を鳴らす。その音によって廊下に準備していたメイドや騎士たちはそれぞれの獲物を持ってヴィルを取り囲む。数は二十弱。
ヴィルは両手の五指の先端に蒼白い炎を灯らせ、俺を睨みつける。
「一つ聞きます」
「ん?」
「もっと念密な計画を盛ってきたら手伝いますか?」
「イヤ。つーかさぁ、そんなことより俺、正直、ヴィルの身体の方が気になってるからさ、ニヒヒ」
「この色狂いが」

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