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MC勇者
官能リレー小説 - ハーレム

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MC勇者 7


※※※

西王都より少し離れた海上都市和国の女王は信頼していた忍びの謀反によって声を荒立てる。
「なんじゃと!なぜ、不知火がいなくなる」
「わかりませぬ。ただ不知火だけでなく忍び六分家の中でも血の濃い六人の女がいなくなっております」
黒ずくめの中で長い白髪と白髭が特徴的な長の言葉に齢十三歳――若小でありながら他国にも影響を与える巫女王・壱世は叫ぶ。
「こんちくしょう!妾の予言じゃとあの七人の子孫は和国の繁栄に多大な影響を与えるのじゃぞ! 死縫(しぬい)。あの七人を奪還できるか!?」
「命令ならば必ず。しかし被害は壮大なものとなりましょう」
「妖なる血筋か」
忍びの者が持つ忍術と呼ばれる異能――魔法でもないそれは遥か昔、この地に住んでいた妖怪と交わって為した血の恩恵。既に妖怪はいなくなり、混じり子も数が少なくなった中、忍びの里は近親交姦で血を保っていた。その中で最も血の濃い七人とは七人の最強と言う意味もある。
「こんちくしょう。あの色狂い王。自分の国の女だけで満足しやがれ。妾に喧嘩売っとんのか、オラ!」
「壱世様。口が汚のうなっております」
「知るか」
壱世が椅子から立ち上がり、とりあえず側にあった花瓶を蹴ろうとするが死縫がその前に取り上げた。蹴ろうとした足は空を斬ってバランスを崩した壱世は地面に転がった。
「うーうー」
「子供のよう手足を振り乱してもどうにもなりませぬ。女王なら毅然として命令してくださいませ」
死縫が呆れ顔を漏らし、壱世は立ち上がり、拳を握り締める。
「よし、妾は決めたぞ。とりあえず保留じゃ」
「保留ですか」
「うむ、妾の予知じゃと必ずアイツは何か間違いを犯す。その時がチャンスじゃ。魔族ともどもあのキチガイ王を亡ぼしてくれる」


「へくちっ!」
「どうしました?」
「うーん、風邪かな」

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