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MC勇者
官能リレー小説 - ハーレム

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MC勇者 17

差し出された腕には何も無いことを確認して彼女は握り締め――びくん、と身体を震わせる。
「・・・・あ」
「さて名前を教えてもらってもいいですか、美人さん?」
身体をブルブルと震わせて、何が起こっているのかがわからないとばかりに目を見開く彼女は、それでも口を開く。
「セラ・ミゲルだ」
「へぇ、セラさんっていうんだ。結構可愛い名前だね。処女?」
彼女は俺の質問に唇をとざして必死に答えないようにするが、顎がコクンと縦に動く。
「へぇ、処女なんだ」
・・・ん?そこまで考えて、オレはふとおかしなことに気がついた。
何でこれほどの美人がいまだに処女なんだろう?
いくら有能とは言ってもこれだけの美人だ、男に食われていないほうがおかしい。
そもそもオレの催眠術は王都全域であって、国全域ではないからな。
好奇心に駆られたオレは、心の命ずるままに質問した。

「なんでそんな美人で処女なのさ?彼氏、いないの?」
「結・・・婚、する・・・までっ。そんな売女みたいなマネ、できる・・・かっ」

オレのぶしつけな質問に顔を真っ赤にしながら答えるセラさん。
何ともったいない。ならオレが夫になるからその処女をもらってあげるよ。
なんせ今この国を治めているのはオレなんだからな、うははは。
そう言いながら、オレが手をつけようとしたそのときだ。
セラの顔が羞恥から憤怒の赤に変わった。

「ふざ・・・ける、なぁッ!私の・・・身体はっ・・・フルコス・・・の、ものだぁッ・・・!」
「フルコス?誰それ?セラさんの旦那?」
「恋・・・人、だ・・・っ」

オレの質問に律儀に答えるセラ。答えているのはもちろん催眠術の力によるものだ。
オレは圧倒的な優越感に浸りながら、悪いことを考えていた。
なるほど彼氏持ちか。コイツはおもしろい。
ならば。オレがその彼氏に代わって彼女の処女を奪ってやるのが礼儀というものであろうなぁ。
オレはセラが短い悲鳴を上げるほど邪悪な笑みを浮かべながら、そんなことを考えていた。

 ※※※※※※※※※※※※※

 野営の地の奥のテントの中でも豪奢なテント。それが先代の子息である王子の寝所であることは、最初の兵士に催眠をかける前から分かっていた。
「ということでお願いしますね。セラさん」
「・・・・、クソッ」
唇を噛み締めて必死に抵抗するセラさんに、竹光は微笑む。
必死に二人で歩いている途中で出会った兵士達に敵が潜入していることを言おうとするのだが、途端に口が利かなくなることに苛立っているのがわかる。

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