淫蕩皇帝ユウマ伝 9
「調べるって、あの洞窟へ行くんだね‥‥‥」
「ええ、そうよ。オークにしても、トーレにしても奴等から聞き出すのが最適よ。それにあいつらは雑魚でも目障りだから、消すのに良い機会なのよ」
異世界転移が出来る禁断の秘術を調べるためにエルマが貪欲の地下遺跡へ行く事を決意したのをユウマは察すると。
トーレ軍団とオーク達から情報を聞き出してから、連中を抹殺をすることをエルマはユウマに丁寧に説明を行い。
「こっ怖いけど。僕も行きたい…だっだめかな。僕も何で、自分がこの世界に呼ばれた理由が知りたいんだ」
「良いわよ。その代わり、勝手に動かないで、ママの側にいるのよ」
あの連中と二度と関わるのはイヤだったが、何で自分がこの世界に呼び出されたことを知りたいユウマはエルマにダメだと言われるのを覚悟して、勇気を出して連れて行ってくれとエルマに頼み込むと。
エルマは自分の傍から離れるなければ良いとユウマの動向を許可する。
「うん、それで良いよ。僕、勝手な事はしないから」
「それじゃあ〜服を着てから行きましょう。ユウマ君の服も用意してあげるわよ」
「ママ、ありがとう」
ユウマが素直に自分の言うことを聞いてくれたので、エルマは微笑むと遺跡に行くために新しい服を着替える事にした。
序でにユウマの服も選んでくれるので、ユウマは凄く喜んだのであった。
貪欲の地下遺跡へ向かうためにユウマとエルマが着替えている頃・・・・・
「ほう〜盗賊たちとオーク共の争いに巻き込まれて、貪欲の地下遺跡に召喚した神の魂である少年を確保できなかったのか・・・・・」
「もっ申し訳ありません。まっまさか、あそこで連中が来るのは…予想外だったので」
「そっそれでも…盗賊やオークたちが少年を攫った形跡はありません・・・・」
異形な仮面を被り黒い装束を身に纏って、鋭いサーベルを腰に付けた男たちが水晶越しに映る魔女にトーレ軍団とオーク達のせいで、神の魂を確保できなかった事をビクビクと怯えながら報告をしていた。
そこにトーレ達が押し入ってくる。
「あっ!コイツらですよ!コイツらのせいでこんなことになったんですよ!」
水晶越しに話していた男達は盗賊に対する反応が遅れた。
男達はあっさりと無力化し、部屋の隅に追い詰められてしまう。
「あいつらサーベルを持ってましたぜ」
「ああ、まともにやりあえばこちらもやばかったな」
忍者などが使う煙玉みたいなアイテムで、男たちの視界を一時的に見えなくさせて混乱させた隙にトーレたちはサーベルを奪ったのである。
「これだけあれば、遺跡荒らしも大々的にでやすな」
「トーレのお頭、他にもいろいろな武器やマジックアイテムがありやすぜぇ!!」
「そうだな。これで、俺たちから上がりを奪い虐げてきた極悪魔女エルマを叩きのめし、この遺跡を制覇できる!」
「そうっす〜!!あの女、毎回俺たちの邪魔をしては上がりを奪うだけじゃなく多くの仲間が消されましたからね」
サーベルといった多数の武器やマジックアイテムを仮面の男達から強奪に成功したトーレと子分たちは大いに喜ぶ。
特に今まで自分たちを虐げてきたエルマに報復し、この貪欲の地下遺跡を思う存分盗掘できるとトーレは感無量でいた。