淫蕩皇帝ユウマ伝 1
「あれっ……っ!?確か僕、部屋でオナニーをたくさんしたら寝てたのに・・・ここどこなのっ!?」
目を覚ましたら、自分の部屋ではなく、薄暗い洞窟内にいることに小柄で貧相な体格の少年はびっくりした。
少年の名前はユウマ12歳、今年の春に中1に進学した中学生である。
「とっとにかく・・・・・暗くて怖いからここを出よう」
このままに洞窟の中にいても危険なので出ることにした。
「洞窟でも暖かいな。外の気候は暖かいのかな。もし、冬とかだったら間違いなく僕凍え死んでたよ…」
出口がどこか全く解らないのでユウマはとりあえず歩き出した。洞窟内は真っ暗でも寒くなくてユウマにとって不幸中の幸いであった。
「でも、薄気味悪い洞窟だな・・・出口何所なの?」
それでも、出口が見つからず洞窟内で迷っているユウマの厳しい状況は変わらなかった。
しかし、待っていても誰も助けには来ないのでユウマは動くしかなかった。
「それにしても、本当に不気味な洞窟だな。お化けとか出そう……」
如何にもお化けが出そうな雰囲気のする暗い洞窟の中をさ迷い歩きながら、ユウマは出口を探すしかなかったのである。
「もしかして、異世界に飛ばされたのかな……だとしたら、僕の人生マシになるかも……」
あれから、30分後洞窟内をユウマは彷徨い歩き続けていた。
そして、自分は異世界に飛ばされたのではないかとユウマは推測する。
実はユウマは顔立ちは悪くはなかったのだが、勉強もスポーツも並以下で気弱な性格が災いしたのか学校では同級生たちから苛められていたのである。
せいぜい、股間のペニスと睾丸が異様にデカくオナニーで沢山の精液が出る位しか取り柄は無かった。
「あんなお父さんとお母さんはいらないよ‥‥‥‥」
家に帰っても、父親は顔を会わせればムカつくといって殴りつけて、母親の方も庇ったりしてくれず無視するだけであった。
チビで落ちこぼれのユウマは学校だけじゃなくて家庭でも居場所はなかった。
そのためユウマの方も両親の事を殺したい程、憎んでいた。
「また行き止まり。ムカつく奴らのいない異世界に来たは良いんだけど。僕はどうすれば良いの‥‥」
しかし、嫌な両親や学校の教師やクラスメイト達から解放されても、出口は見つからず。また行き止まりにぶつかったユウマは彷徨い歩き続ける状況に疲れて怯えるしかなかった。
「あぁ〜好きなだけ女を犯したい。力が欲しい。自由が欲しい。お金が欲しい。僕を馬鹿にした連中を皆殺しにしたい・・・」
理不尽で孤独な状況にユウマは怒りが込み上げる。そして、ユウマが常に欲している物をブツブツと呟くと。「とっ扉がなんで、ここに!」
壁か何かにユウマがぶつかると。
辺り一面は明るくなって、ユウマは目の前の頑丈で大きな鋼鉄の扉に気づく。
「この扉って鍵穴がない。しかも、開かない……」
取り合えず扉を開けようとするが、ビクともせず鍵穴は無いのでユウマは如何することもできなかった。
「何だ腕輪‥‥‥‥見た事あったような。」
扉の手前に丸い台座の上に古ぼけた腕輪の存在にユウマは気づく。
腕輪に見覚えがある感じがするユウマは思い出そうとするが、思い出せず。
「何もないよりはマシかな。」
結局腕輪が何なのか思い出せないユウマは諦めて腕輪を身に着ける。
「あれ僕の手首にピッタリだぁ!?でも、これからどうしよう。この扉は空きそうにないからな……」
腕輪を右の手首に付けたら、すんなりフィットしたのでユウマは驚くしかなった。
尤も未だ出口が解らない上に頑丈な扉を目の前にして、ユウマの心は折れそうであった。
「この扉を調べるか…ここが出口かもしれない」
しかし、諦めても外には出れないのでユウマは目の前の扉を開ける決意をする。
このまま洞窟の中にいては飢えと渇きで野垂れ死ぬしかないからユウマは諦める事は出来なかった。
「あれ…扉に振れたら、開いちゃったよ」
扉に触れた瞬間、頑丈で開かなそうな扉は自動ドアの如く速やかに開いた。
「とりあえず……進もう」
このまま、個々にいても何があるのか解らないユウマは扉を開けると。