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アンドロイド育成計画
官能リレー小説 - ハーレム

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アンドロイド育成計画 5

「ハセガワコーポレーション」に手こきプログラムのプログラマーに面会したいという申込みはかなりあった。
その中に「人形師」こと辻村琴音(つじむらことね)からの申込みがあった。
拓巳は会社には無断でサイト経由で琴音と連絡を取った。
他の企業の開発者たちは「ハセガワコーポレーション」から丁寧な面会拒否の連絡を受けた。拓巳は琴音に試作機の造形を個人的に依頼したかった。
「すごいな、これは……」
拓巳は琴音のアトリエに招待された。
「依頼者は最愛の奥様を亡くされて、奥様にそっくりの人形を依頼してきたの。リアルなおばあさんはなかなか難しかったけど、たっくんのプログラムで笑った奥様のアンドロイドを見て旦那さん、私の目の前でうれし泣きしてたよ」
初期型アンドロイドの運動性能は、部屋の中を歩き回る程度である。琴音の製作したアンドロイドの老婆は精緻な造形技術もさることながら、人口皮膚の下に隠れた本体の性能の特性をうまく活用している。
「たっくん」とは拓巳に琴音がつけたあだ名である。
サイト[たっくんとゆかいな仲間たち]というのも、琴音がつけたもので、琴音が実質上のサイト管理を行っている。
「なんか、すごく眠そうね」
「昨日は徹夜だったからな」
拓巳はあくびをしてアトリエに置かれたソファーで寝そべると、すぐに眠ってしまった。
琴音の家系は、江戸時代から続く日本人形の人形師の家系である。
琴音と拓巳が実際に会うのは初対面。ただし、ネット上では四年間のつきあいがある。
(たっくんがまさか噂の「ハセガワコーポレーション」の謎のクリエイターだったとはね……ほんと、びっくりだわ)
ソファーですっかり寝入った拓巳の寝顔をのぞきこんで、琴音がくすくすと笑った。
(何を考えてるのか、頭の中を見れるなら開けて見てみたいものね)

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