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アンドロイド育成計画
官能リレー小説 - ハーレム

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アンドロイド育成計画 4

五年後、ネット上では初期型アンドロイドがプレミアがついて取引されることになる。
拓巳をふくめ、他企業のアンドロイド製品開発者たちが裏で協力し、初期型アンドロイドに「表情」のプログラムをインストールできる仕様にした結果である。
[たっくんとゆかいな仲間たち]
というチャット掲示板かあった。
そこは初期型アンドロイドを愛でる愛好家のサイトで、カスタマイズしたアンドロイドの造形を褒めあげる「アンドロイドコスプレイヤー」の「聖地」と呼ばれるたまり場であった。
そこの管理人が拓巳である。
拓巳は「アンドロイドコスプレイヤー」の造形へのこだわりに関心があったので、趣味で立ち上げたサイトである。
拓巳の開発した「ハセガワコーポレーション」から配信された手こきプログラムは、アンドロイドに細やかな動きが可能ということ、もうひとつは、無表情と笑顔の変化から「表情」の可能性があると、関係者にある意味で衝撃的な感動をもたらした。
しかし、観賞用アンドロイドの愛好家たちは静止しているアンドロイドに見る人がそれぞれの思いをたくしてながめることに意味があると、手こきプログラムにはかなり否定的だった。
「無表情の虚ろな表情から、笑顔になるまでの数秒間、または、笑顔から虚ろな表情に戻るまでの数秒間の変化に私は美を感じます」
とサイトで書き込みをしたのは、たった一人だけだった。
人口皮膚の人形をアートとして製作して日本ではあまり有名ではなかったが、海外では高く評価されているまだ二十歳の女性アーティスト、自称「人形師」だけだった。
「人形師」の作品の画像はサイトに投稿されて掲載されており、他の企業がカスタマイズしたアンドロイドよりも、生々しいほど精緻である。
否定的だった閲覧者たちのコメントでサイトが炎上して封鎖しなかったのは、閲覧者が崇拝する「人形師」のおかげといえる。

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