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アンドロイド育成計画
官能リレー小説 - ハーレム

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アンドロイド育成計画 17

プレイするたびにゲームオーバーになることにはまっている参加者を「盟友」に誘っても拠点の人数は増えない。
拠点主である「盟主」キャラクターがゲームオーバーになると、それまで結んでいた「盟友」は解除され、拠点は消失する。
中級の女性プレイヤーの「盟主」キャラクターを「レア物の卵」狙いでゲームオーバーにする男性プレイヤーによって、拠点の人数がごっそりと減らされることもよくある。
西の大陸のほぼ中央に位置する「queen」の城塞都市は女性プレイヤーおよび男の娘ふたなりキャラクターのみを「盟友」とする最大拠点である。
「西の大陸はほぼ制圧しました。次はどの大陸を制圧するか、みなさんの意見をお聞かせください」
女騎士のグラフィックが「宮廷」の背景に表示され、続けてメッセージが、宮廷会議のため拠点の王城に集まった主要メンバープレイヤーの装置に表示された。
「queen」以外の宮廷会議メンバーは、西の大陸へ渡ってきたプレイヤーたちである。
月に一度、夜11時に「queen」の拠点内の王城に集まり、作戦会議を行う。
各大陸は海で分断されている。
この海は海流の激しい荒海で、海を渡るには「飛行船」を開発するか、水陸両用モンスターを合成召喚するしかない。
「飛行船」は開発された拠点の主しか操縦できないが、他のプレイヤーを搭乗させることができる。水陸両用モンスターは合成召喚した一人のプレイヤーのキャラクター、つまり最大で男性キャラクター3人しか渡れない。
あとは、一度ゲームオーバーになり、コンティニューではなく、やり直しでステージ選択でどの大陸でプレイするか選べる。この再スタートで、結果的に海を渡る方法がある。
「queen」の拠点で「飛行船」の開発が可能になったので「queen」と選抜メンバーが遠征するための作戦会議中というわけだ。
拓巳は南の大陸でプレイしていたので、西の大陸を目指す旅に気合いを入れて出発した。
「あ、すっかり忘れてたぞ。ここで足止めをくらうとはな……」
拓巳の最強の巨大触手モンスターが夜の大海原で停止して漂っている。
その先には「ローレライ」の人魚がごきげんな様子で、満面の笑みを浮かべて波間で歌っている。
「いかん、このままでは流される。めんどうだが、やるしかないか」
巨大なクラゲ型になった触手モンスターに、命令を出すと水中でうようよと蠢いていた触手が、人形どもに向かってのびてゆく。
「ローレライ」
女性型モブモンスター。わかりやすくいえば人魚。
拓巳は群れのど真ん中の一体を狙う。
尾ひれを激しく動かして触手を必死に振り払おうとしている。だが、触手は腰のくびれや両腕にしっかり絡みついている。
「脱がせる必要はないから手間は少ないが、数が多いからなぁ」
のりのりで歌っていた人魚の歌が止み、捕獲されかけた仲間を見捨て逃げてゆく。
「なんかひどいなあ。今度、仲間を救助するように修整だな」
拓巳はそう言いながら、人魚の怯えきった顔を見て同情する。
「この人魚のグラフィックの原画を描いたイラストレーター、なかなかいい腕している」

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