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宮廷魔法騎士団、奉仕中
官能リレー小説 - ハーレム

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宮廷魔法騎士団、奉仕中 2

「ふふっ、では、あなたはアイーレにはもう会っているのですね?」
「会ったというか、見られたというか、見かけたというか……ですけど」
女王セラフレアの前で、事前に教えられたように片膝をつき、顔を上げずに若者はおずおずと会話している。
ちらりと大広間に立ち並ぶ女騎士たちの間を通り、玉座への石段の前でしゃがむまでに、女王セラフレアの姿を若者は見ていた。
セラフレアは髪は銀髪とはいえ、見た目は三十代後半ほどに見える妖艶な美熟女である。
若者の胸の動悸はおさまらず、手のひらには汗をかいていて、声がうわずる。
緊張しきっている若者の前へ、ドレス姿の女王セラフレアが玉座から立ち上がり、石段を優雅な足取りで降りてきた。
そして、うつむいている若者の頬にしなやかな指先で優しく撫でた。
「緊張してますね。さあ顔を上げて、わたくしによく見せて下さい」
若者が顔を真っ赤にして顔を上げる。
目を細め微笑する女王セラフレアと見つめあうことになった。若者は目をそらせない。
先に口を開いたのは女王セラフレアだった。
「おお、なんと平凡な、いや失礼、素朴な顔立ちの若者でしょう。すばらしい」
誉められたのか、貶されたのかわからない表現で女王セラフレアが言うのを、若者は上のそらで聞いていた。
若者が見ているのは、セラフレアの美貌と胸元の開いたドレスから見えている豊満な乳房のふくらみだった。
そんな若者と女王セラフレアを、大広間の壁沿いに左右に別れて整列して見つめている軍服姿の女騎士たちも、耳をすませて二人の声を聞いていた。
「名前までは、占星術ではわかりませんでしたが、たしかにそばに立っているだけであなた資質を感じますね。あなたの名前をわたくしたちに教えてくれませんか?」
「はい、俺はカルドといいます」
女王セラフレアは若者の目線の高さを合わせるために両膝をついて、両手でカルドの両頬にふれた。
「カルド、それがあなたの名前なのですね。では、カルド、今しばらく目を閉じて下さい」
カルドが目を閉じる。
すると、周囲の女騎士たちから小さなため息がこぼれた。女王セラフレアの唇がカルドの唇へ近づいてゆく。
「お母様!」
大広間の大扉が勢いよく開かれたのは、その瞬間だった。
王女アイーレの声を聞いて、女王セラフレアはキスをあきらめ、すっと何事もなかったかのように立ち上がる。
足早に王女アイーレがカルドの背後に近づいてくる。
「あ……」
王女アイーレが背後で両膝をついてカルドに抱きついた。驚いたカルドが目を開ける。
背中のあたりに、弾力かある乳房の感触とふわりと少し甘いような匂いがした。
「お母様、この人はわたくしを女王にする運命の人、一番なんてずるいじゃない!」
よくわからないけれど、王女アイーレは母親の女王セラフレアに何か怒っているらしいのは、カルドにもわかった。女王セラフレアは何も言わずに玉座に戻り、腰を下ろした。
「アイーレ、とりあえず離れなさい。騎士たちが驚いてあなたを見ていますよ」
アイーレがぱっと離れてカルドの背後で片膝をつく。

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