PiPi's World 投稿小説

下宿少女
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 3
 5
の最後へ

下宿少女 5

視線を移すと、そこにはテーブルから勢いよく立ち上がった小春の姿があった。
どうしたんだろう…?

「こ、小春?どうした?」

「…はッ、え、ええっと…次は私の番だよね!?」

「いや、おまえのことはもう知って…」

「桃井小春(ももい こはる)です。ゆう君とは“幼なじみ”で、昔はよく一緒に遊んだんだよね?」

「いや、確かにそうだが…」

「へぇ…」

今度は別の方から冷たい声が聞こえる。
その先には千夏がいた。
なんだろう…千夏は笑顔だ。
笑顔なのに…むちゃくちゃ怖い!!!

「そーなんだー。でも、幼なじみって言っても、ずっと離れてたんでしょ?」

「ええ。でも、ゆう君の小さい時のことなら何でも言えますよ?」

二人の間に火花が見える!?
怖い!!!怖すぎる!!!!!

「ふーん、へー、はーん……ま、今は引いてあげるわ。
まだ彼のこと、何にも知らないし。」

「ごめんなさい、これだけは譲れないんです。」

その会話を最後に、二人の纏う空気が正常に戻る。
な、何だったんだ…?
「それじゃ、最後は君だね!!!」

千夏は目を輝かせてこちらを見つめてくる。
そんなに期待されても困るのだが…

「えっと、天野 勇(あまの ゆう)今度、高校一年生になる…
よろしく…」

「うんッ!!!よろしくね、ゆう!!!」

「よろしく、ゆうちゃん」

「…まあ、一応よろしくお願いします。変態さん。」

「ゆう君、よろしくね。」

実に多種多様な返答が返ってきた。
てゆーか約一名!!!変態ゆーな!!!



〜エピソード2 歓迎会〜

“歓迎会をしましょう♪”
そう最初に提案したのは冬美さんだった。
その意見に小春と千夏はすぐに賛同し、唯一難色を示した秋穂も、“ケーキも買ってあげるから”との冬美さんの一言にあっさりと陥落した。
たかがケーキでこんなにも簡単に買収されるなんて…
俺は少しだけ秋穂の将来が心配になるぞ…
それはともかく俺は今、小春と千夏と一緒に近くのスーパーまで買い出しに来ていた。
「えーと、鶏肉にサラダ用とスープ用の野菜。サンドウィッチ用のパンに…他に何かある?」

「必要なものはだいたい冷蔵庫にありましたから…後は飲み物くらいですね。」

「ジュース!?あたし選んでくるね!!!」

そう言い残し、千夏は走り去っていく。
こらこら、店内を走るなよ…
けれど、いい機会だ。
俺は小春と二人きりの今、疑問に思っていたことを聞いてみた。

「なあ、小春。」

「どうしたの?ゆう君?」

「たしかお前の家って俺の家の近所だったよな?どうして下宿なんてしてるんだ?」

そう、小春の実家は俺の家からせいぜい数百メートルだ。
学校からも俺の家より近いし、下宿する事なんて…

「ああ、それはね…お父さんとお母さん、ゆう君のご両親と同じで海外にいるんだ。」

「え?」

そうなのか?おじさんとおばさんが…
確かおじさんとおばさんは同じ会社で働いていたはずだ。

「ゆうくんがいなくなった次の年くらいにね、お父さんの転勤が決まっちゃって、お母さんはついていくことになったんだけど…二人ともお仕事が忙しくて私の面倒は見れないだろうし、言葉も分からない所にいくのはすっごく不安だったの。」

そりゃそうだろうな、特にあの頃の小春は人一倍人見知りが激しかったし。

「そんな時ね、ゆうくんのお母さんが“娘さんを預かりましょうか?”って言ってくれたの。」

「なるほど、その提案に小春の両親は乗ったって事か。
元々、俺たちの親どうしは仲がよかったからな。
あれ?でもそれじゃあ、母さん達がアメリカに行っちゃってよかったのか?」

「お母さんに言ったらね、『もう高校生だし、一人きりじゃないから何とかなるでしょうって』それに、ゆう君が帰ってくるって伝えたら安心してたよ。年内に一回帰ってくるって言ってたから、会ってあげてね。」

「ははははは…了解…」

小春の両親に任されたんなら、しっかりしないとな…
がんばろう。

「おーい!!!とりあえずこんなもんでどうよ?」

お、千夏が帰ってきたか。
…って、何本持ってんだ!?
何かわざわざカートまで持ってきてるし…
1…2…3………20以上あんぞ!?

「とりあえず、こんだけあれば足りるよね?」

やり遂げたような、誇らしげな表情でえっへんと胸を張る千夏。

「いや待て!!!こんなにいらねーだろ!?」

SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す