下宿少女 1
〜プロローグ〜
桜が舞散る春のある日、時刻は深夜二時。
草木も眠る丑三つ時であるはずの俺の部屋に、湿っぽい音が響いていた。
音の発生源に目を向けると、銀発ロングの少女が一人。
「ん…ジュブ…ブジュブジュ…ジュル…んんっ…」
目に涙を浮かべ、一生懸命に俺の一物をしゃぶっている。
俺は彼女のことを知っている…というか、ぶっちゃけ幼なじみだった。
「んんッ…うっ…ジュルジュル…うぇッ…ジュッ…ジュッ…ゴホッゴホッ…んんっ…」
彼女は何度もむせながらも、俺のを口から離そうとは決してしない。
その姿がたまらず可愛くて、俺は明確な拒絶が出来ないでいた。
「ジュル…ジュルジュルジュルジュル…」
彼女の………桃井小春(ももい こはる)の動きが速くなる。
フェラの経験なんて一回もない俺は、それだけで情けなくも限界を迎えた。
ドピュッ!!!…ドピュッ!!!…ドク…ドク…
「ッ〜〜〜〜〜!!?ゴホッ!!!ゴホッ!!!ううっ…ゲホッ!!!…」
急な射精に対応できなかったのか、激しくせき込む小春。
俺は初めて与えられる、自分の手から以外の刺激の気持ち良さに捕らわれ、放心状態であった。
小春はその間にゆっくりと呼吸を整えると、俺の腰の上に馬乗りになる。
「はぁ…はぁ…ゆう君…もう、逃がさないから…」
光が消えた目で俺を見つめ、冷たく言い放つ小春。
………どうしてこうなった………
〜エピソード1 少女たちとの初対面〜
話は二週間ほど遡る。
訳あって小学生の頃から親戚の家に預けられていた俺……天野勇(あまの ゆう)は高校進学を機会に、都会から地元に帰ってきた。
本当は都会の高校に進学してもよかったのだが、これ以上は親戚に迷惑はかけられないと考え、自宅に帰ることを決めた。
電車でなつかしの自宅へと帰っていたのだが、駅に着いた途端に絶句した。
何しろ実に九年ぶりの帰宅である。
昔と比べ、近代的な建物は多くなっているし、出歩いている人の数も格段に増えている。
そこは既に俺が覚えている土地ではなかった。
「…こんな所だったかな?もっと田舎なイメージだったけど…」
辺りを見渡しても覚えのある光景など見あたらない。
これはまずいかもしれない…
何しろ昔住んでいたところということで、地図などはろくに調べずに来てしまった。
スマホで調べようにも充電を忘れていたためバッテリー切れ。
人に聞こうにも俺の家は駅からそれなりの距離があったはずなので知っているかどうか…
「あ…あの…」
いきなり背後から声がした。
躊躇いがちで控えめにかけられた声の主を見るために振り返ると、そこには銀髪で赤い目をした少女が立っていた。
「その…天野勇くん…ですよね?」
「えっと…確かに俺が天野勇だけど、君は?」
俺は純粋な疑問を投げかけてみる。
少なくとも俺にはこんなに可愛い知り合いはいないはずだが…