先祖がえり 87
そして部屋の前に立ち、扉を開けると
「あ・・・」
目の前には胸元を露わにした加奈が立っていた。
「る、留美様・・・では、私はこれで・・・」
そう言って部屋の中の職員が出て行く。
そして加奈が狐太郎の姿を見るや否や
「ご、ご主人様あああああああああああああああああ!!!」
ものすごいスピードで近づいてくる。
そして
「留美様、ご主人様をお渡しください・・・」
留美の耳元で話かける加奈。留美はそのあまりの怖さに
「は、はいっ!どうぞ・・・」
そう言って狐太郎を加奈に渡す。
すると
「ああ・・・ご主人様・・・会いたかった・・・会いたかったです・・・」
もう二度と離さないといった様子で狐太郎を抱きしめる加奈。
「か、かな・・・・くるし・・・」
狐太郎はその一段と大きくなった加奈の胸に顔をうずめられ息が出来ない様子である。
加奈はそれに気づき
「きゃあ!!も、申し訳ございませんご主人様!!どうか、どうか私めに罰をお与えください!!」
そう言いながら謝る加奈。
「・・・ふぅ。ば、罰ぅ?」
やっと息の出来た狐太郎だが、聞き慣れない言葉に思わず聞き返す。
「はい・・・私はご主人様にこの身も心も全てを捧げることを誓います・・・ですからどうか・・・至らない私に罰を・・・」
どうやら完全に彼女の心の中は狐太郎で埋め尽くされたようだ。狐太郎の一言が彼女の全てなのである。
それに慌てた狐太郎は
「ば、罰だなんて!!それより謝るのは僕の方だよ。加奈、ごめんなさい。暴走してたとは言え加奈に乱暴したらしくて・・・」
はっきりとは覚えて無いが、そう聞かされた狐太郎は加奈に素直に謝る。
これに慌てたのは加奈である。
「そ、そんな!!メイドの私めにご主人様が頭を下げるなど・・・いけません!!どうか、どうか頭をおあげください!!」
「でも・・・加奈はまだ許して・・・」
「許すも何も!!私はもう怒ってなどいません!!ですからどうか、どうかお顔をおあげください・・・でないと私の立場がございません・・・」
必死で頭をあげるように説得する加奈。狐太郎も加奈が怒ってないと分かったのか、素直に頭をあげて
「・・・ごめんなさい。」
もう一度謝る。そして加奈の胸に顔をうずめる。
「ああ・・・ご主人様・・・」
加奈の胸からはさっきから母乳がトロトロととどまることなく溢れている。
「・・・ところでご主人様?」
「・・・ん?なに?」
加奈は狐太郎の方を向いて話かける。
「今までどこにいらっしゃったのですか?」
「えっ?」
「まさか・・・留美様のところに・・・ずっと?」
そう言うと加奈は留美の方を向く。その顔は今までの中で一番恐ろしいものであった。
「か、加奈ちゃん!!そうじゃないわ!!誤解よ!!」
慌てて訂正する留美。しかし加奈は留美のもとへ歩みを進める。
「・・・留美様の胸に抱かれておりました・・・留美様の・・・」
「加奈ちゃん!!落ちついて!!ね?」
壁際まで追いつめられた留美。
その時
「むぅ〜・・・加奈、お姉ちゃんをいじめるの?」
加奈の胸の中の狐太郎が珍しく怒りだした。
「「コタちゃん?!(ご主人様?!)」」
留美は助かったという様子で、加奈は慌てた様子で一斉に狐太郎に注目する。
そして狐太郎は
「・・・加奈。お姉ちゃんと仲良くしないんだったら・・・僕加奈のこと嫌いになっちゃうよ?」
加奈にとって最も恐ろしいことを口にする。
「も、ももも申し訳ございませんでした!!!今後絶対に留美様との仲を違えることなど致しませんので、どうか・・・どうかお許しください!!嫌いになどならないでくださいませ!!」
加奈は涙ながらに狐太郎に懇願する。
すると狐太郎はまだ若干怒った様子で
「・・・謝るのは僕じゃないよ?」
そう加奈に返す。すると
「そ、そうでした!!留美様、先ほどのご無礼、どうかお許しください!!」
加奈は留美に慌てて頭を下げる。
すると留美は少し精神的に優位に立ったのか
「いいけど・・・今度私だけじゃなくて他の人に危害を加えてみなさい?・・・コタちゃんが・・・」
そう一言釘を刺しておく。
すると
「そ、それだけはっ!!」
そう言ってまた頭を下げる。
その様子に狐太郎は満足したのか
「・・・加奈、お姉ちゃんと仲良くね?」
そう言って微笑みかける。
「ああ・・・ご主人様・・・なんとお優しい・・・」
その頬笑みに腰砕けになる加奈。母乳の勢いも心なしか大きくなる。
留美はその様子を見て
「そうだわ。加奈ちゃん、おっぱいどのくらい大きくなったのかしら。」
彼女のバストサイズを測ることを提案する。
「えっ・・・おっぱい・・・ですか?」
「ええ。かなり大きくなってるはずよ?その様子じゃあ・・・」
確かに、加奈の胸は今までより一回り・・・いや、二回りほど。下手したらそれ以上に大きくなっている。
しかし加奈はあまりに大きくなっているせいか
「で、ですが・・・」
サイズを測ることを躊躇する。
その時