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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 61

「城ヶ崎さん、約束を違えるつもりですか?」

そう言って真由の前に立ちふさがる加奈。そこでやっと

「・・・へ? あ、私・・・」

正気に戻る真由。静香も表情が戻って来ている。

「・・・ふぅ。留美様?」

「ええ。ありがとう、加奈ちゃん。」

二人が正気に戻ったことを確認すると元の位置に戻る加奈。

そこで

「・・・あ、ああ!も、申し訳ありませんでした!!」

急に謝りだす真由。どうやらさっきまでのことを思い出したようだ。

静香はいつも通りの表情である。しかし、その色は狐太郎を前にしているからか先ほどまではいかないが、頬をポッと赤らめている。

「・・・いいわ。理性を失ったと言えども少しだもの。」

「・・・は、はい・・・」

「ただ・・・」

申し訳なさそうにうなだれた真由だが、留美の声に顔を上げる。そこには

「もしも、もしもコタちゃんに何かしたら・・・絶対に・・・絶対に、ぜぇ〜ったいに!許さないからね?」

我が子を守る母親が怒っているような顔をしている留美が居た。近くの加奈も同じような顔をしている。

狐太郎が暴走したとき、より一層母性が強くなった二人は全力で狐太郎を守ろうとしている。

その様子を見た真由は

「は、はいぃ!肝に銘じておきますぅ!」

少し怯えながら了解する。

静香も心なしか背筋が伸びている。

「・・・よろしい。さあ、コタちゃん・・・もう大丈夫よ?」

真由の返事に満足した留美は、途端に母性溢れる笑顔に戻り、震えている狐太郎に話しかけ、頭を撫でる。

その際

「あ、あの・・・」

加奈に話しかける真由。

「はい?」

「こ、狐太郎様に触れることは・・・可能でしょうか?」

どうやらどうしても狐太郎に触れたいのだろう。加奈にお願いしてみる。

後ろの方で静香もその返事を待つ。

「・・・そうですね。少々お待ち下さい。 ・・・留美様。」

そう言って留美に耳打ちする加奈。それを聞いた留美は

「・・・コタちゃんさえ良ければ良いわ。加奈ちゃん、正しい触れかたを教えてあげて?」

そう返事をする留美。狐太郎は少し安心してきたのか耳や尻尾は元通りだが、いまだに留美の腰に抱きついて頭を撫でてもらっている。

「かしこまりました。それでは御二方、少しこちらへ・・・」

そう言って加奈は二人を部屋の隅に連れて行き、狐太郎に聞こえないような小声でレクチャーする。


「いいですか?決して、自分から触りに行くようなことはやめてくださいね?ご主人・・・狐太郎様が警戒を解かれるまでは決して、決して動かないでください。」

話している途中、狐太郎様と言い直す加奈。急にご主人様と言われても二人には分からないと思ったのだろう。

「あの・・・その間私は・・・」

何をすればいいか。そう質問する真由。

「はい。笑顔で待ち続けてください。狐太郎様が御触れになったと言ってすぐに動き出すのではなく、狐太郎様が心を開いてからゆっくりと動き出して下さい。いいですか?」

「はい・・・わかりました。」

「・・・(コク)」

加奈は二人にレクチャーを終えると

「・・・留美様。」

と声をかける。それに留美は

「ええ。・・・さぁ、コタちゃん?あの二人が、コタちゃんにお話があるそうよ?」

と狐太郎を促す。すると狐太郎は

「ふぇ?う、うん・・・」

そういって机からピョコンと顔だけを見せる。

その仕草の可愛さに真由と静香はやられながらも近づき

「はじめまして、狐太郎様。私は真由。城ヶ崎 真由と申します。どうか真由とお呼びください。」

そういって握手をしようと手を出す。

初めは手が出た瞬間「ビクッ」としていた狐太郎。

やがて

―――――――ちょん

初めはタッチのみ。しかし真由は加奈に言われた通り狐太郎が心開くのを待つ。

しばらくサワサワと真由の手をさすっていた狐太郎は安心したのか

―――――――キュッ

握手をする。耳と尻尾を見る限り、警戒を解いているようだ。

それを確認して初めて

「ああ・・・狐太郎様と握手できて・・・嬉しいです・・・」

そう言って握り返す真由。

その真由の袖をクイクイっと引っ張る静香。どうやら「次は私の番」ということらしい。

すると真由は「ええ。」と返事をして場所を譲る。

狐太郎は静香が来るなりまた警戒した様子を見せる。


「・・・私、静香・・・佐久間 静香・・・静香って呼んで・・・ください・・・」

そう言って静香は細く白い手を真由同様差し出す。

すると二人は先ほどと同じことをして


―――――――フリフリッ♪

狐太郎の尻尾が揺れた。どうやら警戒を解いたようだ。

その様子をみて静香は

「・・・可愛い♪」

顔をポッと赤らめ、呟く。どうやら狐太郎は静香のお気に入りのようだ。


そうしてしばらく狐太郎は二人と触れあうと

「・・・んしょ。」

「あら?コタちゃん?」

席をたち、二人の元に近づく。

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