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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 60

何か用事があるのだろう。留美は悩んだが

「・・・いいわ。何の用かしら?真由ちゃんと・・・後ろに居るのは静香ちゃんかしら?」

「・・・(コクコク)」

静香と呼ばれた生徒は無言で首を縦に振る。

城ヶ崎 真由(ジョウガサキ マユ)。ここ木崎学園の生徒会長である。

柔らかにウェーブさせた焦げ茶色のミドルヘアー。目元は優しく、その受け答えも物腰柔らかで、生徒達からの人気も圧倒的である。

性格は温厚で真面目。歳は狐太郎より一つ上だが、その歳にしては見た目も雰囲気も大人びており、全てを包み込むような優しさを醸し出している。

背は亜紀と同じくらい。この歳にしては高い方だ。手足はスラッとしていて、色も白い。

胸はやはり生徒というだけあって美咲や亜紀、千恵よりも小さいが、92〜3cmほどあるので、歳の割にはかなり大きい。



もう一人の生徒 佐久間 静香 (サクマ シズカ)は生徒会の書記を務めている生徒である。

歳は真由と同じで、狐太郎よりも一つ上だ。見た目は艶のある長い黒髪に、いつもオドオドしている目をしている。

しかし彼女の特徴はその性格である。名は体を表すと言われるように、彼女はなかなか言葉を発しない。

また、背も真由よりも低く(といってもやはり狐太郎よりは高い)、少し猫背気味だ。しかし、その胸はやはり大きく90〜1cmぐらいだろうか。

ただ、顔は小さく、手足も華奢で、肌も透けるように白く、スベスベである。


さて、この二人だが、突然の訪問には理由があった。

「あの・・・学校の教室が急に変わったり、何やら学校から新しい通路が出来ていたりなど、生徒達の疑問が出て来ているのですが・・・」

どうやら搾乳部屋や、屋敷までの直通通路のことを差しているのだろう。確かにまだ生徒達には説明していない。

「ああ・・・あれね。いずれ説明する時が来るわ。それまで待っていてちょうだい?」

狐太郎の存在を悟られないようにするため、話を流そうとする留美。

「ええ・・・ですが、生徒達にはなんと伝えれば・・・おや?」

一歩踏み出した真由。その時留美の膝もとに丸まっている何かを見つけた。

「・・・あの、先生。それは一体・・・」

「・・・?」

どうやら静香も気がついたらしい。真由よりも一歩先に出て覗きこむ。

すると


――――――ピョコン

狐であろうか。獣の耳が立っているではないか。

「!!!  な、なんでもないわ!!」

二人が近づくにつれ狐太郎が自分の腰に抱きつく力が強くなっていくのを感じ、なんとか追い返そうとする。

しかしついに

「・・・何を隠して・・・って、えぇ?!」

「・・・?!」

二人は見つけてしまった。留美の腰に抱きついて、プルプル震えている少年の姿を。

どうやらバレてしまったようだ。観念した留美は出来るだけ被害が小さくなるよう

「・・・二人とも、これからの事は絶対に誰にも言っちゃダメよ?いいわね?」

そう釘を刺す。傍で控えていた加奈も、もしもの時に備えて近寄る。

「は、はい。勿論です。」

「・・・(コクコク)」

どうやら了解したようだ。それを聞くと留美は続けて

「あと・・・何があっても絶対に大声を出さないこと。そして、理性を保つこと。いいわね?」

この学園の人間は生徒だろうが教師だろうが皆まだ見ぬ狐太郎のことを心から愛している。

それゆえに初めて狐太郎を見た者は美咲のように理性を保てないかも知れない。

そう思った留美はさらに釘を刺す。

二人はそれに黙ってコクリと頷いた。それを見た留美は

「・・・コタちゃん。大丈夫だから、ちょっと顔を上げてくれる?」

そう狐太郎に頼んだ。

「・・・?コタちゃん?・・・って、まさか!」

「・・・!!」

その言葉に留美の腰でうずくまっている正体が分かったのか、驚きの声を上げる。

それを留美が視線で注意すると同時に

「・・・ふぇ?」

そう言って狐太郎が顔を上げた。

「!!!  こ、狐太郎様・・・なのですか?!」

「・・・初めて・・・」

真由は信じられないとばかりに確認を取り、静香は驚きのあまり、普段は出さない声を出している。

「ええ・・・この子が狐太郎。木崎 狐太郎よ・・・」

留美の方からも紹介が入る。どうやら本物の狐太郎らしい。

しかしそれを聞いた真由は

「あ、ああ・・・狐太郎様・・・なんと可愛らしい・・・」

案の定上気した顔でゆっくりと狐太郎に近づく。

静香の方は

「・・・・・」

無言ではあるが、顔が真っ赤になっている。彼女は声に出さない分、顔に現れやすいようだ。

一方狐太郎の方は

「へ?ひ!ひぃ!!」

完全に怯えてしまい、再度留美の腰に抱きつき丸まる。

耳は折りたたまれ、尻尾もプルプルしている。

その姿すらも真由の母性をくすぐったのか

「はふぅ! か、可愛いです・・・可愛いですぅ・・・」

そう言って一歩、また一歩と近づいてくる。

「ちょ、ちょっと!落ちつきなさい!!真由ちゃん!!」

留美が声をかけると同時に傍にいた加奈が動き出す。

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