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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 59

そういってまた雑誌に目線を落とそうとする千恵。


その時

「・・・何が大丈夫なのですか?上村先生?」

「えっ?・・・あ、あわわわ!ふ、藤宮先生!!」

千恵が雑誌に目線を落とした瞬間、背後から冷ややかな声がかけられ、振り向くとそこにはいつもの厳しい顔をした美咲が立っていた。

「・・・へぇ、雑誌、ですか・・・」

「こ、これは・・・その・・・(助けて!亜紀ちゃん!)」

あたふたしながら慌てて雑誌を隠すと隣りの亜紀に助けを求める千恵。

「(え、えぇ?!)・・・い、いらしてたんですね。藤宮先生・・・」

なんとか話をそらそうとする亜紀。

「ええ。仕事も溜まっていることですし。それより・・・上村先生?」

「は、はいぃ!!」

「・・・これは・・・どういうことですか?」

そういって隠し切れていない雑誌を指差す美咲。

「こ、これは・・・えっと・・・」

「・・・上村先生。」

「・・・は、はい・・・」

「・・・来週までだった例の書類、あれ今週中に出してくださいね?」

「そ、そんな!」

「いいですね?!」

「うぅっ・・・は、はい・・・」

そういって自分の机に戻っていく美咲。千恵の方は完全にノックアウトされている。

「もう・・・だから言ったのに・・・」

嵐が去ったと分かった亜紀は千恵に向かって話しかける。

「うぅ・・・だってぇ・・・」

「ほらほら、提出書類、手伝ってあげるから・・・ね?」

そういって千恵は亜紀になぐさめられる。

「うう・・・ありがとう。亜紀ちゃん・・・」

「いいのよ。・・・それより・・・」

何かに気づいたのだろうか、亜紀は千恵に話しかける。

「藤宮先生のスーツ・・・あれ、初めて見るわ。それに・・・なんだがすっごく胸が大きくなってない?」

「えっ?・・・あ、ホントだ・・・」

どうやら二人は美咲の体の異変に気がついたようである。

「・・・ねえ、千恵ちゃん。ちょっと聞いてみてよ。」

「えぇ?!なんで私が?!」

亜紀は気になるのか、千恵に聞いてくるよう頼む。

「お願い! ・・・それとも、書類一人でする?」

「うぐっ!・・・わ、わかったわよ・・・」

書類の件を出されたら何も言えない千恵は美咲に真相を聞くことにした。


「・・・あの、藤宮先生。」

「はい?」

コーヒーを飲みながら返事をする美咲。

「・・・どうしたんですか?その胸。」

「!?!!?  ッゴホ!ゴホゴホ!」

急に核心を突くような質問に美咲はコーヒーでむせる。

「・・・ど、どういうことかしら?」

美咲の困惑した様子を初めて見る千恵。「いける!」と思ったのか

「だって、前まではもう少し小さかったじゃないですか。まあ十分大きかったですけど。それが今じゃあ・・・」

そういって腕を伸ばしてくる千恵。その動きに

「やめなさい。」

そういって咄嗟に手を払いのける。その時「しまった!」という顔をする美咲。千恵の方は少し得意げだ。

「やっぱり大きくなったんですね。で、サイズは?」

なおも聞いてくる千恵。

「・・・別に、いいでしょう?」

「良くないですよ!!ほら、サイズを教えてください!!」

ズイッと顔を寄せてくる千恵。美咲はチラリと亜紀の方を見るが、亜紀も亜紀で早く聞きたいといった様子でワクワクしている。

それに一つ溜息をつく美咲。そして

「・・・いいですから、早く仕事に戻ってください。」

そう言って自分も書類に目を落とす美咲。

「えぇ〜!? ずるいですよ!!藤宮先生!!」

食い下がる千恵。そこで美咲は

「・・・今日出しますか?」

「え?」

「書類です。」

「う、うぐっ・・・」

そう一言言うと

「い、いえ・・・」

そう言って渋々千恵は戻っていった。



(あ、危なかったわ・・・「狐太郎様に大きくしてもらった」だなんて言ったらあの子たち何するか分かんないわ・・・)

そう、今狐太郎が学校に来ていることは秘密なのだ。もしそれが表沙汰になったら、生徒も教師も狐太郎の姿を一目拝もうと学校中が大混乱するだろう。

こうして何とかその場を凌いだ美咲。しかし、彼女の努力はしばらくの後、意味をなさないものとなる・・・




一方、校長室。

「コタちゃん?ここが校長室よ?何かあったら授業中でもいいからいつでも来るのよ?もし私が居なくても、ここの受話器をあげたらすぐに私のところへ連絡が入るからね?」

狐太郎に校長室の場所を教えながら何かあったらすぐに来るようにと伝える留美。

「うん!お姉ちゃん!」

留美は校長室の椅子に座っており、狐太郎はその膝の上に同じ向きで座っている。丁度留美の大きな胸が彼の最高の背もたれになっている。

加奈は部屋に入ると、机の近くに立つ。何か要望があればすぐにでも動ける位置だ。

「ふふっ じゃあ、コタちゃん。お弁当にしましょうか?」

そう言うと留美は「加奈ちゃん。」と加奈に指示を出す。加奈も「はい、かしこまりました。」と持っていたお弁当を準備する。

こうして美咲を除いた3人の昼食が始まった。



狐太郎が食事をしている時のことである。

「(コンコン)・・・失礼します。校長先生。生徒会長の城ヶ崎です。」

一人の生徒が顔を覗かせる。どうやら後ろにももう一人控えているようだ。

しかし、初めて聞く声に狐太郎は

「!!!」

驚き、そして小さくなって留美に抱きつく。

(・・・大丈夫よ・・・コタちゃん・・・)

留美は安心させるために狐太郎の頭を撫でる。今の狐太郎は丁度生徒たちから見て机の影に隠れている。ので、生徒達は狐太郎の姿に気づかず

「今、お時間よろしいで・・・あ、お食事中でしたか。申し訳ございません。」

部屋の中に一歩入ってくる。

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