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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 40

「・・・あなたは今後また先ほどと同じようになるかも知れません。もしかするとあそこまで露骨ではないにしろ、ご主人様の頬をなで、舐めるなどの愛情表現が日常的に出ることになるかも知れません。
そこで、あなたには出来るだけ私のそばに居てもらうこととします。」

「・・・へ?」

「私がもう大丈夫だと認めるまでは出来るだけ私のそばに居るようにしてください。勿論生活は普段通りして頂いて構いませんが、出来るだけ私にあなたの行動が分かる範囲にしてください。」

「・・・そ、それだけですか?」

「不服ですか?」

思いの外軽い罰に思えるのでそれだけか聞いてみたが、どうやらそれだけらしい。

根は優しい加奈は重たい罪に処することが出来なかったようだ。

「い、いえ!そんな!」

「・・・では、そういうことにしておきます。でも、忘れないでください。これは私からの罰であって、留美様はまだあなたのことを許していないかもしれないということを。」

「あ・・・はい・・・」

「・・・さて、行きましょうか。」

「あの・・・行くって?」

怒りが収まったのか、どこかに行こうとする加奈に行き先を尋ねる美咲。

「留美様のところです。許していただかなくても良いのですか?」

「あ、そうでした・・・私も行きます!」

「当り前でしょう?行きますよ。」

そういって二人は食堂を後にし、留美の待つであろう狐太郎の部屋に向かった。




「(コンコンッ)留美様。失礼します。」

そういって扉を開ける加奈。その後ろで美咲はもしかしたら留美に許してもらえないかもしれないという焦りにおどおどしていた。

しかし、そこに待っていたのは

「ああっ!!加奈ちゃん!!美咲ちゃん!!早く、早く来てぇ!!」

「ど、どうされたのですか?!留美様!!」

どうやらただ事ではない様子につられて加奈も慌てだす。

「あ、あの!私は・・・」

美咲は美咲で別のことで戸惑いだす。美咲はまだ狐太郎の部屋に入室することを許されていない。

「いいから!!美咲ちゃん、特別にコタちゃんの部屋に入ることを許可するわ!!だから二人とも早く!!」

許可を貰った美咲は加奈と共に留美の元へと駆けつけた。

そこには・・・



「う〜ん・・・」

大量の汗を流しながらうなだれている狐太郎の姿があった。

「!!!  る、留美様!!これは?!」

主の苦しそうな姿に慌てる加奈。美咲は何も言えないまま青ざめている。

「わからないの!!部屋についてしばらくしたら急に・・・風邪でもなさそうだし・・・と、とりあえず美咲・・・いや、加奈ちゃん!!本社からお爺様を呼んできて!!」

「は、はい!!かしこまりました!!」

そう言って走り出す加奈。

「コタちゃん!!大丈夫?!しっかりしてぇ!!」

ついには涙を流しながら狐太郎に声をかけ続ける留美。

「狐太郎様ぁ!!」

美咲も心配のあまり泣きだしている。

狐太郎の方は

「・・・う、う〜〜ん・・・」

いまだ苦しそうにうなだれていた。

その姿は汗だらけで、よく見ると耳や尻尾もピクピクと震えている。

すると

「留美様!!連絡をいたしました!!しばらくかかるそうなのでそれまで辛抱してくれとのことです!」

加奈が走って帰ってきた。どうやら連絡はついたようだが、しばらく時間がかかるらしい。

「わかったわ!!ああ・・・コタちゃん・・・」

なおも苦しそうにする狐太郎を必死で撫でる留美。


その時

「う、うぁ〜〜〜〜!!」

急に狐太郎が叫び出した

「「「コタちゃん?!(ご主人様?!)(狐太郎様?!)」」」

いきなりの叫び声に心配が頂点に達する3人。

そして

「うぁ〜〜〜〜〜〜!!!あ、あぁ・・・」

叫び声が収まったかと思うとそのまま苦しそうな顔も収まり

「・・・・・」

何も言わなくなってしまった

この様子を見た3人は咄嗟に最悪の事態を想像し

「いやぁ!!コタちゃん!!」

涙をポロポロと流しながら狐太郎に抱きつく留美。

他の二人も涙を流し続けている。


すると

「う、うぅ〜ん・・・」

「こ、コタちゃん?!気がついたの?!」

自分の胸の中で聞こえた声に反応する留美。

しかし返ってきた言葉は・・・

「・・・エッチ」

「へ?」

何と言ったのか聞こえなかったので狐太郎を胸の中から出す留美。

それと同時に

「うあ〜〜〜〜〜〜!!」

狐太郎が叫び立ち上がる。

「「「!!!!」」」

驚く3人。無理もない。その狐太郎の姿はいつもと違っていた。

背格好は普段と変わらないが、目は獣のように赤く、耳も本物の狐のようにピンと立っており、尻尾に至っては3本に増え、その一本一本が妖しく動いている。

息を荒げながら3人を見つめる狐太郎。

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