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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 25

「・・・そう。美咲ちゃん、あなたはあの後我を忘れてコタちゃんに無理やり触ろうとしてたのよ?」

「!!!!   そ、そうだったのですか・・・」

「ええ。それが怖くてコタちゃんは泣いちゃったの。美咲ちゃん、「あなたはコタちゃんを泣かせた」のよ?この意味がわかるかしら?」

「・・・はい。私は、なんととんでもないことを・・・」

「・・・美咲ちゃん。いえ、藤宮美咲さん。あなたは今この瞬間をもって」

「待ってください!!」

留美の声を遮って叫ぶように声をあげる美咲

「・・・どうしたの?」

「もう一度・・・もう一度チャンスをくださいませんか? 見苦しいのは分かっていますが・・・せめて、せめて狐太郎様に謝らせて下さい。」

「・・・もし、コタちゃんがあなたのことを許してくれなかったら?」

「その時は・・・もう一度今言いかけた台詞をお願いします。」

「・・・わかったわ。行きましょう?」

「・・・はい。」



「ふぇぇ〜  加奈ぁ〜・・・」

「ああ、狐太郎様・・・何ともおいたわしい・・・」

狐太郎を抱きしめる加奈は狐太郎の頭を優しく撫でながらあやす。

すると

「・・・加奈ちゃん。」

「あ、留美様。と・・・」

そこで言い淀む加奈。彼女としても愛する主人を泣かせたことに憤りを感じているらしい。

「え?お姉ちゃん?」

そういって嬉々として加奈に抱かれたまま振り向く狐太郎だが、美咲の姿を認めた瞬間不安そうな顔になり、心なしか加奈を抱きしめる手にも力がこもる。

「・・・さあ、美咲ちゃん。」

「・・・はい。」

留美に促され一歩前に出る美咲。

その姿を不安そうに狐太郎は見つめていた。「また何かされるのだろうか」 そう思うと恐怖がまた蘇ってきた。

しかし、美咲がした行動は狐太郎が予想していないものであった。



「申し訳ございませんでした!!!」

その場で深々と頭を下げる美咲。そのままの姿勢で

「私は・・・我を忘れていたとはいえ狐太郎様を怖がらせてしまいました・・・本当に、本当に申し訳ございませんでした!!」

そういって狐太郎の返事を待つ美咲。美咲だけではなく留美も加奈も狐太郎の反応次第では動かなくてはいけないため緊張した面持ちで返事を待つ。



「・・・・・・も・・・もうしない?」

「!!!!!」

しばらくの沈黙の後、狐太郎から返ってきた言葉に頭をガバッとあげる美咲。その瞳には涙すら浮かんでいる。

「は、はい!!もちろんです!!二度とこのようなこといたしません!!」

必死に訴えかける美咲。その様子を見て


「・・・じゃあ・・・うん。わかった・・・」

「あ、ああ・・・ありがとうございますぅ!!」

許してもらえた。このことが美咲の心を埋め尽くす。

「・・・コタちゃん、いいの?」

「ご主人様・・・?」

「お姉ちゃん、加奈、いいんだよ。僕・・・」

と言って加奈の胸の中に顔をうずめる狐太郎。

その耳と尻尾は警戒を解いたのか、いつものようにフサフサとした毛並みを見せつけていた・・・



「・・・美咲ちゃん、あなたこれからもコタちゃんのそばに居たいの?」

狐太郎が加奈の胸の中で安心したのか眠ってしまったのを見て美咲に声をかける留美。

「・・・はい・・・」

かしこまった返事をする美咲。普段の彼女からは感じられない雰囲気に思わず

「・・・あんなに厳しいあなたがねぇ・・・」

と言う留美。

「・・・私は・・・確かに曲がったことが嫌いで・・・男性を好きになる経験などしたこともありません・・・でも・・・」

「でも?」

「・・・出会ってしまいました。夢にまで見た狐太郎様は、聞いていた通り愛らしいお姿で・・・私の心は奪われてしまいました・・・」

かぁぁぁっと顔を赤らめる美咲。手を胸の前で組んでモジモジしている。その姿はさながら「恋する乙女」で、普段の彼女の姿からは想像できないものであった。

「ふふっ・・・メロメロじゃないの・・・」

「・・・///」

無言のまま俯く美咲。どうやら本当に心から狐太郎のことが好きになってしまったらしい。

無理もない。ここ、木崎学園に居る人々はみな会ったことも無い狐太郎に憧れをもっている。それが実際に会うことができ、さらにその姿が噂通り、いやそれ以上の可愛らしさであったら皆骨抜きになってしまうであろう。

「そうね・・・美咲ちゃん、もしもあなたが『コタちゃんのお屋敷に行くことが出来る』としたら・・・行きたいかしら?」

「!!!  そ、それって!!」

ガバッと顔をあげる美咲。

「ええ。どうやらそのような噂が流れてるようだけど・・・その噂は本当よ。相応しい女性はコタちゃんの屋敷で『使用人』としてだけど住んでもらおうと思っているわ。まぁ、最終的にはコタちゃんがそれを了承するかだけどね。」

「い、いいのですか?!私でも!」

驚きと嬉しさが入り混じった顔で留美を見つめる美咲。

「ええ。あなたと・・・コタちゃんさえ良ければ。」

「わ、私はもちろんいいです!!」

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