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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 149

加奈が狐太郎を抱き、留美が先陣をきる。

そして部屋の隅で気絶したままの里美のもとへ行くと

「・・・起きなさい。ほら。」

留美が里美の頬を叩いて起こしてやる。

「・・・ん、ここは・・・はっ!しまっ!」

さすがは戦闘部隊の隊長を務めるだけある。一瞬で状況を判断した里美。

「・・・なんのつもりです?」

留美の事を気丈に睨みつけてくる里美。

試しに留美は

「・・・あなたの負けね。里美ちゃん。」

里美に向かって負けを宣言し、さらに友達のように里美ちゃんと呼んでみた。

すると

「・・・ハッ・・・気安く呼ばないでください。私の負け?そんなはずが・・・」

やはり食いついてくる里美。

しかし留美は彼女のセリフを遮るように

「・・・加奈ちゃん。」

加奈を呼ぶ。

もちろん狐太郎を抱いたままである。

「あるわ・・・け・・・・・・・!!」

里美はその姿を見るなり目を見開き、慌てた様子を見せる。

「こ、ここ・・・狐太郎様っ?!」

何をどうしたらいいか分からずパニックした様子の里美。

「・・・コタちゃん、お願いね。」

「う、うん・・・」

狐太郎は留美に返事をすると加奈に降ろしてもらい、里美のもとへと近づく。

そして

「・・・ねぇ、里美。さっきはなんであんなひどいことしたの?」

「?!!?!  あ、あわわわわわわっ!!!」

狐太郎は留美に吹き込まれたセリフを言う。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「あのね、コタちゃん・・・コタちゃんにひどいことしたあの里美って言う女の人はね、怖くない人なの。」

「んぇ?そうなの?でも、僕・・・」

思い出しただけで尻尾と耳が震えている。

留美は安心させるために頭を撫でながら

「大丈夫よ。何かあったらお姉ちゃんが守ってあげるわ。それに、今は紐でぐるぐる巻きになってるから何もできないわ。」

「う、うん・・・じゃあ、あの人は良い人なんだね?」

「ええ。でも・・・どうしてあんなひどいことしたのか気になるわよね・・・聞いてみてくれる?」

「ふぇ?僕が?」

「うん。お願いね。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


あの時留美はこのように狐太郎に吹き込んでいた。

するとどうだろう。里美はこの世の終わりかというぐらい慌てて

「お、お許しください!!お許しください!!!申し訳ございません!!お許しを!!」

紐で縛られているため首ぐらいしか動かないが、それでもペコペコと頭を下げる。

その目には留美でも見たことの無い涙が浮かんでいた。

留美はその様子を見て狐太郎に近づき

「コタちゃん・・・ゴニョゴニョ・・・」

耳元にまた何かを吹き込む。

すると

「・・・そんなことより、ねえ、なんであんなことしたの?」

狐太郎は留美に吹き込まれたセリフをそっくりそのまま伝える。

里美はその言葉に

「そ、それは!!つ、つい出来心だったんです!!もうこんなこと二度としません!!ですから、お許しを!!」

さらに慌てて頭を下げる。

留美はここらでトドメをさすことにした。

「コタちゃん・・・ゴニョゴニョ・・・」

「んぇ?う、うん・・・」

狐太郎はそのセリフに少し驚いたが、他でもない留美の頼みとあって、自分の口でそのセリフを発する。


「・・・出来心であんなひどいことしたの?ひどいよ・・・もう里美の事、捨てちゃうよ?」

その一言で里美は真っ青になり、涙が止まらなくなった。

「申し訳ございません!!なんでもします!!なんでもしますから里美の事を捨てないでください!!あなた様が居ないとダメなんです!!!」

なんでもします、なんでもしますと必死に許しを請う里美。

そこに今までの彼女の姿は無かった。


留美はもういいだろうと加奈や美咲、真由の方を見る。

皆もう十分だと頷き返した。

留美はその反応を見て狐太郎にセリフを書いた紙を渡す。

「コタちゃん、これをそのまま読んでくれる?」

「えっ?うん・・・」

紙を渡された狐太郎は泣いて謝る里美の前でセリフを読みあげる。


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