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先祖がえり
官能リレー小説 - ハーレム

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先祖がえり 114

黙ってどこかに行ってしまってごめんなさい。加奈にもそう伝えておいてください。

僕はこれから楽しかった思いでにお別れをしに行ってきます。



お姉ちゃん。ありがとう。そして、ごめんなさい。

僕は今でもお姉ちゃんの事、大好きです。』




「・・・コタちゃん・・・ううっ・・・コタちゃん・・・」

留美は涙を抑えることができず、手で顔を覆っている。

「・・・留美様・・・やはり留美様はご主人様のことを・・・」

手紙を読み終えた加奈は留美にゆっくりと話しかける。

「違うわ!!コタちゃんが怖いだなんて・・・」

しかし留美は加奈の話を遮って否定する。

その反応を見て、加奈はゆっくりと話しだす。

「・・・ご主人様は・・・あの御方はとても優しい御方です・・・それこそ、優しすぎる位に・・・

誰かの幸せのためなら平気で自分を犠牲にする御方です。だからこそ、今回留美様のことを思ってこのようなことをされたのでしょう・・・」

「・・・・・・」

留美は加奈の話を黙って聞く。

「・・・でも・・・でも・・・ご主人様、あなたはあまりに優しすぎる・・・

そのせいで今はこんなにも悲しい思いです・・・」

そう言って加奈は俯いて涙をこぼし始めた。



「・・・私、馬鹿ね・・・」

鎮まり返った部屋の中、留美がポツリとつぶやいた。

「・・・・・」

加奈は黙って顔をあげ、留美の話に耳を傾ける。

「・・・コタちゃんは、何も変わって無かった。例え真の者になって、不思議な力を持っても・・・あの子は今までと同じ、優しい子だった・・・」

「・・・留美様・・・」

「なのに・・・なのに私は!!  コタちゃんの事・・・怖いって思っちゃってた・・・それがどれほどあの子のことを傷つけたのか知らないまま・・・

変わったのは私だった・・・コタちゃんが私にひどいことするはず無いのに、勝手に怖いって思っちゃって・・・そのせいで・・・そのせいであの子は・・・」

留美はそこまで言うと言葉を詰まらせた。

「・・・加奈ちゃん、その手紙・・・渡してもらえるかしら・・・」

「・・・はい・・・」

留美は加奈から手紙を受け取ると再度読み直した。


その時である


「・・・あ・・・」

留美は手紙を読んでいる途中に声をあげる。

「・・・どうしました?留美様・・・」

加奈は手紙を覗きこもうと近寄ってくる。

その加奈に向かって

「・・・加奈ちゃん!!行くわよ!!」

いきなり宣言したかと思えば

「ええっ?!きゃっ!」

加奈の腕を掴んで部屋を走り出る留美。


「る、留美様っ?!どちらに?!」

「いいから!!コタちゃんは・・・コタちゃんは自分の居場所を書いてくれてたのよっ!!」

「ええっ?!そ、それはどこですかっ?!」

「行けば分かるわ!!」


加奈は留美の後ろに走ってついて行く。



そして


「はぁ・・・はぁ・・・着いたわ・・・」

「ふぅ・・・あ、あの・・・ここは・・・」

「ええ・・・私の生家・・・昔コタちゃんと一緒に遊んでた家よ・・・」


留美と加奈は「木崎」と書かれた表札のある家の前に到着していた。

そこは本社と狐太郎の家の丁度間の辺りに位置しているものであった。

「・・・行きましょう・・・」

留美は息を整えると家の中に入り、真っ直ぐに目的の場所へと向かって行った。

「・・・ここは・・・」

「私の部屋よ・・・コタちゃんはきっとここに・・・」

そう言って留美は扉を開ける。



そこには


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