PiPi's World 投稿小説

落ちぶれ魔王のハーレム生活
官能リレー小説 - ハーレム

の最初へ
 0
 2
の最後へ

落ちぶれ魔王のハーレム生活 2

すると凹みでたたずむ魔物たちは球状の光に包まれ、だんだん姿が見えなくなる。
そしてその姿が完全に見えなくなった瞬間、光の球は一気に収縮し・・・。

キィンッ!

甲高い音と共に、魔王妃の前から消え去ってしまった。

・・・こうして魔王たちは勇者たちに倒され、世界には一時の平和がもたらされた。
この後、世界は行方をくらませた魔王の息子を血眼になって探すが、彼を見つけることはできなかった。
遠い遠い・・・異世界での話である。

――――――――――――――――

ザザーン・・・

そしてそれから数年後。
行方知れずとなった魔王の息子・・・否、現魔王は、いずことも知れぬ未開の島でヤシの木に寄りかかってのんびりと昼寝をしていた。
追われる身であるにもかかわらずこの余裕・・・。
しかも仮にも魔王だというのに、ハーフパンツにアロハシャツという、いかにも南国生活を満喫してますよと言わんばかりの格好・・・。
ここまで来ると先ほどまでのプロローグは何だったのかと突っ込みたくなってくる。
とにかく木陰でうたた寝をしていた魔王だが、急にその目を開いて右を向く。

「・・・まおうさま〜っ!ノルミクトゥさま〜!」

魔王の視線の先には黒いメイド服を着た金髪美女がこちらに向かって走ってくるところであった。
太陽が照りつける常夏のこの状況下で長袖のメイド服・・・。
それも黒色の・・・。
こっちもこっちですごい根性してるな。

「・・・ん?どしたの、ミーシャ?そんなに息切らせて」
「こ、こんなところで何のんびりしているんですかっ!?
 もう乳絞りのお時間ですよっ!?」
「・・・ああ。もうそんな時間か」
「『・・・ああ』じゃないですよ、まったくもうっ!!
 牛舎じゃ大騒ぎになって大変なのに・・・!
 早くこっちに来てくださいっ!」
ミーシャと呼ばれたメイドは、魔王ノルミクトゥの手を取り、『牛舎』とやらに引っ張っていこうとするが・・・。
肝心の魔王は歩くどころか立ち上がろうとする気配すら見せない。
しかしそんなことにもめげず、ミーシャはひたすら魔王を立ち上がらせるべく引っ張り続ける。
魔王はそれをしばしボーッと見ていたが・・・。
やがて、おもしろいものでも見つけたかのように微笑むと力任せにミーシャを自分のほうへと引き寄せた。

「きゃっ・・・!?」

SNSでこの小説を紹介

ハーレムの他のリレー小説

こちらから小説を探す