微かな余韻に震え上がった後、直ぐに次を求めて腰を捩り、尻で強請る。
　従って、悠を取り囲む全ての尻は、お強請りの腰振りが出来ない窮屈な中でも常にもじもじ動いているのである。

「ひゃんッ」
「はあぁッ……」
「ひぃッくぅん……」

　中央にある途切れ途切れのクレバスを、縦にされたパドルが撫で上げていった。
　連続した甘い声が聞こえたのも束の間、

「ひゃああぅぅん！　んはッ……んんッ！」

結衣が鳴き

「はあッあああ！　あぅッ……」

理央が鳴き

「「んんん……あッ！　イクッ！　イクうううんッ！　ぁッ！　ぁぅッ、んッ……」」

仲良く達する。
　またパァン！　と響けば

「くひんッ！　んぁッ、イクぅッ……ッ！　……ッ！」

紗耶が、次にパァン！　と聞こえれば

「ひゃあああぁッ！　イクッイクッ……んッ、ああんッ！　はうッ……ぅッ……」

夏希が、面白いように達した。

「ひぐうぅん！　んあああぁッ……イッちゃう……くんッ！　んッ！」

小春に

「はうあッ、ああッ！　イクッ！　んーーーッ！　んッ！　んぅッ……」

まどかに

「ひゃんッ！　あうううッ！　イクううぅぅぅ……うッ！　ッ！　んんッ……」

美穂に

「んんんッんはッ！　イクッ！　イクうッ！　ッ！　ッ！　ッ、んんッ……」

冬香に、次々と褒美を与えるパドル。
　それの柄を

「ひゃううううぅんッ！　ぁッ！　あぁッ……」

ルナの尻穴に捻り込み、彼は手を離した。
　陰部からは勿論、尻の形からでさえ、それが誰のものなのか悠にはもう簡単に判別出来るのだった。
　パドルを握っていた手は純華の顔に近付いていく。
　取り憑かれたように頬擦りをしている純華。
　瞳は淫蕩で潤み、逆上せたように惚けた表情で、しかも口は半開き。
　飲み込むことを忘れられた唾液が、口の一端から垂れている。
　連続で聞かされた音と声。
　そして、寸止めによって敏感になった身体への刺激を未だに焦らされ続けた結果、純華は一線を越えたのだ。
　悠のお仕置きにすっかり酔いしれ、声を洩らすことさえ出来ない。
　誰かが弾かれる度に振動する空気に肌を撫でられ、それだけで達してしまいそうな程に身体が限界なのだった。
　そんな純華に向けられた手は、人差し指で耳の縁を撫でていく。

「んぁッ……」

　それだけで純華の身体が隅々まで震え上がり

「はあうううッ！　んんぁッ！　んッ……」

達したのだった。
　緩んだ表情は恍惚そのもの。
　腰をピクピク弾ませ、それは背筋にも及び、髪までも微動している。

「あれだけでイったのか？」

「はぃぃぃ……イかせてッ、いただきましたぁぁぁん……ッ……」

　潤みきった瞳を悠に差し上げる純華。
　未だ頬擦りを繰り返している愛でも彼女の様子に驚いている。
　しかし悠は、純華の一人パターンが巡ってくる度に何度も目にしている。
　焦らしによってオーバーヒートした彼女のこの状態を。

「ふ……じゃあ次はもっと気持ち良くなってイきたいだろ？」

「はあッああぁんッ！　ッ！　はいぃッ……ぃッ！　純華のッぐちゅぐちゅオマ○コぉぉッ、でッ、逞しいぃぃ、ああぁ……オチ○チ○様ッ、オチ○チ○様ッ……気持ち良くッなって、くださいませッ、ぇぇッ、……」

「またか……お強請りするだけで三回もイクなんてな」

　そのいやらしさに血流をたぎらせる悠は、愛の髪を撫でながら純華の首輪の輪っかを引っ張り上げる。
　それにより愛は股座中央を占拠し、純華は這い出て悠の座る椅子の肘掛けに膝裏を乗せた。

「あッああッ、ぁぅッ、んッ！　んんッ！　あんッ！　ご主人様ッ、ご主人様ッ、あああッ！」

　まだ挿入に至っていないにも関わらず、純華は鳴き声を響かせている。
　聳え勃つ肉杭を眼前にした愛が弾くように舌を這わせ、純華への入り口に触れた陰茎の先端が花弁の隙間に沿って往復している。
　その刺激に対しての嬌声である。
　愛しい人の愛しい肉棒へうっとりとしながらねっとり舐めさする愛は、純華の媚声に淫口を濡らしながら自ら豊乳を揉みしだく。
　両方の乳首を摘んでクリクリ刺激し、腰をビクビク弾ませつつも舌の動きは献身的で止む気配がない。

「純華、力を抜くんだ」

　そう聞こえれば愛は下へ舐め下がり、何時までも味わっていたい悠の一部……陰嚢を掬い上げた。

「ううッんッ！　ッ！　ッッッッッ！」

　純華の脱力により、膝と股間の一直線がＶの字を描いていく。
　尻が下がるにつれて膣肉を掻き分けていく亀頭。
　そのあとに続く銃身は、押し開いたはずの膣肉に責められる。
　それ程に純華の奉仕穴はキツい。
　しかし柔らかくもある。
　挿入行為による肉の擦れ合いにすらアクメを向かえ、それは進捗具合に伴って何度も繰り返し起こった。
　そしてそこに腰を下ろしきると、子宮を持ち上げられるような圧迫感に柔肉が喘いでいる。

「ご……しゅッ、じん……さま、ぁッ……」

　断続的に起こる微かな痙攣に呼応し、純華の喉元の鈴が揺れていた。

「ご褒美だ」

　悠は手を差し伸べ、純華は絡み付くように応えながら身体を擦り寄せる。
　脇腹を下りていく指先にまた軽く達し、女口で悶絶しながら純華も首筋に腕を回していく。
　彼の手が臀部を覆うようにあてられた時には、二人は接吻に及んでいた。
　舌を絡めるなど当たり前。
　吸い、吸われ、噛み、噛まれ、擦り、擦られ……その間も唇同士で摩擦を繰り返し、常に舌を寄り添わせる。
　だがそれも、悠の手が桃尻を鷲掴んだことで終わりを余儀なくされたのだった。

「ああああああうううううぅぅッ！」

　両手に抱え上げられた尻肉が落とされ、子宮口が固い興奮に突き上げられる。
　その衝撃が一瞬にして脳髄まで駆け抜け、あまりの快感に背筋が起き、同じ勢いで首元の鈴が振られた。
　純華は高く、勢い良く顎を突き出している。
　彼の眼前には露呈した豊乳が迫り、達した余韻にいやらしく踊っていた。
　一回腰を揺すられただけでこの有様である。
　しかしこの快感は、大きく振られた鈴が知らせたように始まりの合図でしかないのだ。